諫早市議会 2015-03-06
平成27年第1回(3月)定例会(第6日目) 本文
▼ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 午前10時 開議
◯議長(村川喜信君)[ 257頁]
おはようございます。これより議事日程第6号により、本日の会議を開きます。
日程第1「市政全般に対する一般質問」に入ります。
まず、
相浦喜代子議員。
2 ◯相浦喜代子君[ 257頁]
おはようございます。13番、新生クラブ、相浦喜代子でございます。
あす3月11日は、東日本大震災が起きた日です。議会中とは思いますが、冥福を祈りたいと思います。これは、昨年の3月
定例会一般質問の際、私が申し上げた言葉です。1年後また同じ日に順番が来るとは、くじで決まる日程とはいえ感慨深いものがあります。あの日から丸4年、5回目の午後2時46分が来ます。365日午後2時46分は来ます。そうでなければ一日は終わらず、あしたはやってきません。被災地にも一日の終わりが来て、あすという日がきたのでしょうか。きょうという日があすへの一日になっているのでしょうか。
昨年4月と8月、福島県内被災地を訪ねました。除染された土の入った黒い袋は何万袋と積み上げられ、立ち入り規制のかかる地域には多くの車が横たわり、倒壊した家屋にかけられたブルーシートは劣化し、寂しく風に流れ、そこだけ時がとまっていました。
平成23年3月11日、午後2時46分、多くの方々の命やその土地の風景を一気に消し去りました。とまることなく復興が進む・進めるところもあれば、進まないところもあります。残された者は、心を寄せ合い、復興の道を一歩一歩進めていく。私たちも九州からかかわっていくことを改めて誓いたいと思います。
あすは、諫早市全域において午後2時46分サイレンが発せられます。亡くなられた方々の御冥福と行方不明の方々の形ある発見と復興を祈り、黙祷したいと思います。
本日は、私の人生の師と仰ぐ方がお2人傍聴に来ていらっしゃるので、大変緊張しておりますが、議長の許可をいただきましたので、一般質問を始めさせていただきたいと思います。
人口減少を食いとめるための政策を伺う。
12月議会では、人口減少を食いとめる課題として、観光行政の視点、進学・就職世代の流出防止の視点から質問しました。今回は、子育て支援を通じて質問をいたします。
12月一般質問で、既に通告していましたフィンランドにおける子育て支援「ネウボラ」ですが、語源は、フィンランド語でアドバイスの場所という意味で、基本は子ども家族への切れ目のない支援です。
1人の保健師が妊娠期、年間50名を担当、出産後は400名以上の子どもと親、家族を担当するもので、人事異動がなく、長くかかわることができます。母子支援から家庭支援へ、継続した支援活動によって、子育てを安心して行え、第2子、第3子への計画や、病気などの早期発見にもつながり、総合効果が得られています。
内閣府においても、平成25年3月、
少子化危機突破タスクホースを設置し、平成27年度予算への提言も行いました。三重県「みえ 出逢いたい 産みたい 育てたい スイッチ」の取り組みは、日本版ネウボラとして注目されています。
また、県内では島原市が総合支援として、
しまばらハッピーライフ応援事業を開始し、アーケード内に窓口、ハッピーカフェをオープンさせました。新たに採用された、
しまばらお世話コーディネーターが常駐し、相談窓口になるそうです。市民への見えるサービスとして、点と点を線でつなぐ拠点になるのではないでしょうか。
諫早市においては、
諫早次世代育成支援行動計画、
子育て応援プランに基づき、さまざまな支援を展開しています。昨日の坂口議員の一般質問答弁にて、主な子育て支援はわかりましたが、その他の細かい事業もお聞きしたいので、現在の子育て支援の状況と総合的支援についてのお考えを伺います。
2、第2次総合計画策定に向けて新たな計画と未着工の計画について。
合併10年の式典も無事終了しました。もう10年か、まだ10年か、宮本市長はどのような思いでしたでしょうか。私は、式典中、合併協議会傍聴の際、吉次前市長が「大方の御意見を」で議論をまとめられる様子や、合併直後に出てきたさまざまな問題などが思い出され、十年一昔とはよく言ったもので、もう10年かと思いました。
私は、旧市2年・新市6年、合わせて8年の議員活動となりました。第2次計画策定に向け、これまで質問した項目について、再度伺います。
では、文化芸術面より2点伺います。
小ホール建設について、これまで
市民センター建てかえの提案をいたしましたが、「新市計画にある事業は、今後実施したい。久山港埋立地に予定される野球場が完成後、現在の市営球場を解体し、建設」と答弁をいただきました。
平成27年度予算や代表者質問に対する御答弁で、平成30年3月までに野球場が完成することがわかりました。同時に、小ホールの完成を待つには相当の年月がかかることも推察できました。
市民センターは間もなく築50年を迎えます。1台しかない
エレベーター点検・補修には10日近くかかり、利用者にとっては、荷物を抱えて3階までの上り下りは大変厳しい10日間でした。仮に小ホールは市営球場跡地にお考えだとしても、市民センターは中心部にあって、年間5万5,000人以上の利用者がある公共施設です。
市民センター老朽に伴う対応をどう考え、今後、計画に乗せていくのか伺います。
次に、諫早市出身でフランス在住の
メーキャップアーティスト、レイコ・クルックさん著書「赤とんぼ」映画化における諫早市の対応について。
平成18年一般質問で、
フィルムコミッション設置と観光大使の質問に対し、「単独での設置は考えず、
長崎観光地映像支援センター会員として、同センターと連携を密にし、情報収集に努め、発信に努めていく」と、当時の商工部長に御答弁いただきました。
その後、長崎県内では多くの映画製作が行われ、観光客の増加に貢献しています。一番新しいのは、五島を舞台にした映画「くちびるにうたを」、認知症の母親との日常を描いた映画「ペコロスの母に会いに行く」、平戸市でロケがあった「あなたへ」は、主役の高倉健さんが亡くなったことによって、また注目されています。
昨年、諫早市内で数回の行事に出席されたレイコ・クルックさんより、著書「赤とんぼ」が、同じく諫早市出身の役所広司さん監督・出演による映画化が決まったと話をされていました。
「赤とんぼ」は、戦中戦後の諫早市の小野島町飛行訓練場が舞台となり、諫早の風景がさまざま出てきます。ことしは戦後70年、諫早市としては合併10年に当たり、10周年記念事業として、映画製作の支援事業が計画されるのかと期待しておりました。しかし、平成27年度予算中、合併10周年の記念事業には記載がなく、今回質問させていただきました。
干拓の里を利用しセットの一部をつくり、撮影ができれば、新たな入場者を生み出し、観光客の増加につながるのではないかと考えます。ロケ地については、佐賀県鹿島市のほうになるのではという話も聞き及びますが、現在どのような状況でしょうか。
次に、
諫早市消防署移転に伴う現在地の利用について伺います。
諫早市にとって念願であった県央消防本部・諫早消防署及び(仮称)
諫早市消防会館が鷲崎町に完成し、本日より、119番は新しい諫早消防署で受けます。訓練塔では、消防隊員の皆さんのりりしい訓練姿を見ることができます。先月18日の
県央地域広域市町村圏組合議会において、
諫早消防署移転後は9月までに解体、更地にして諫早市に返還すると答弁がありました。
民間への売却や新たな公共施設の建設など、さまざまな利用方法がありますが、この地域は、第2期
諫早市中心市街地活性化基本計画の区域内であります。この基本計画との関連性も含め、どのように考えていらっしゃるのか、お尋ねいたします。
最後は、消防団活動について2点伺います。
ソーシャルネットワークシステム、いわゆるSNSは、私たちの生活に必要不可欠となってきていますが、同時に、情報流出や人間関係のトラブルの要因にもなる場合があります。そのために、モラル教育研修を行う場合もあります。
消防団活動でも出動や情報共有に使っている分団もあると思います。どのような活用をしているか。また、その活用について諫早市は把握をし、必要な場合指導などを行っているか伺います。
2点目は、火災現場への出動中や現場において交通整理に伴う事故などが起きた場合の対応はどのようになっているのか伺います。
以上を一括質問とし、答弁によっては再質問させていただきます。
3 ◯市長(宮本明雄君)登壇[ 258頁]
おはようございます。相浦議員の質問にお答えをいたします。
私からは、第2次総合計画策定に向けてでございます。
まず、冒頭に野球場の関係で述べられましたので、少しお話をさせていただきたいと思います。
この前、3月1日の市制施行記念日、全部で多分1,000人ぐらいの入場者だったろうと思いますけれども、駐車場が大渋滞をいたしまして、私も駐車場の途中で下車をしまして、間に合いそうになかったので、歩いて参ったというようなことがございました。三百数十台の駐車場がありますが、建設当時はあれで十分だったろうと思うんですけれども、今ですと、もう駐車場不足というものは否めないというようなことになっております。野球場を新築で移転をし、新野球場はメーンの球場と練習場といいますか、試合もできるような形でのグラウンドと2面を用意をしたいと思いますが、現在の市営球場のところは駐車場にしたほうが一番効率的なんじゃないかと。
その前提といたしまして、まず、来年度お願いをしていますけれども、今の建築物の状態がどうなのかというのがありまして、耐震診断を行うことといたしております。5,000平米を超えるホール等につきましては、耐震診断が義務づけられておりまして、その結果を見て判断をしていきたいと思っております。
それでは、お答えを申し上げます。
市の公共施設に関する1点目の市民センターの建てかえでございますけれども、市民センターは社会教育法に基づく公民館施設といたしまして、昭和47年に建築をされた
鉄筋コンクリートづくり4階建ての建物でございます。市の中心部に位置するという立地条件もありまして、年間5万人を超える皆様に御利用をいただいております。
エレベーターが老朽化しておりまして、これの交換といいますか、改修工事で大変御迷惑と御不便をおかけしたと思っておりますけれども、今のところは適切な管理に努めているというところでございます。
今後とも最大限に活用をしていきたいと思いますけれども、来年度までの総合計画の中でも、生涯学習施設というものが出ておりまして、この市民センターというのが、名前は市民センターなのですけれども、まさに生涯学習の拠点でございまして、公民館活動の中心の施設でもあるというところでございます。
第2次総合計画というものの中で、もう老朽化しているのは事実でございますが、建てかえということになりますと、多くの時間、御不便をかけるということになりますから、その辺のやり方についてもまた考えていく必要があるのかなと思っております。
2点目でございますけれども、諫早消防署の移転に伴う跡地の利用の件でございます。
まず、現在の諫早消防署の地元の自治会、その他関係者の皆様に、これまで長い間の消防行政に当たっての、御協力に対して感謝を申し上げたいと思います。きょう3月10日からは、
通信指令センターが一部機能を移転しまして、新たにデジタルのテスト電波といいますか、訓練が始まりました。4月1日から供用開始しますけれども、4月2日に落成式を行う予定でございます。そういったことで、着々と準備は進んでおります。
これまで
通信指令センターが別のところとか、事務局が別にあるとか、いろんな御不便をかけておりましたけれども、ようやく一体化した姿で消防行政に臨むことができるものと思います。
城見町の土地でございますけれども、1,049平米ございます。商業地域と第1種住居地域というのが混在している地域でございます。国道に面しておりまして、非常に利便性も高いという地域でございます。土地利用の上からも有効な利用ができるのではないかと思っております。
県央広域市町村圏組合にこれまで、市有地でございますけれども、無償で貸し付けを行っておりましたが、先般組合から、9月の末日までに解体を終わって市のほうに返還をするという通知を受けております。
現在のところ、いろんなところから、ぜひここを譲ってくださいと、民間からの引き合いもあっておりますし、中心的な地域でもありますので、民間への譲渡を考えているというところでございます。そういったことで手続を進めたいと思っております。
また、御質問にありました「赤とんぼ」の件でございますけれども、このところでは、1月27日、これは文化連盟の会議だったと思いますけれども、そこでもレイコ・クルックさんにお会いをしましたし、2月26日には、改めて現況の説明等で御来庁いただきました。これは文化協会の皆様方とか、それに関連する皆様方が7人ぐらいいらっしゃったと思うのですけれども、お出でをいただきまして、お話をしました。
去年ですけれども、役所広司さんと、それからプロデューサーの方とお出でいただきまして、そういう企画があると。そのときはまだ企画の段階でございまして、劇場映画企画書というのをお持ちいただきまして、話がありました。
諫早市内も随分と調査をされたみたいですけれども、その飛行場については適地がなかなか見当たらないということでした。要するに、干拓地での飛行場、その風景が、もう家とか何とかが建っていますし、昔の干潟というのがなかなか見えないというようなこともあって、鹿島市のほうの話があるということはお伺いをしています。
ただ、この中心になります民家といいますか、昔の状況を残している民家というのが必要だということで、諫早市内でも随分紹介をいろんな方にしたのですけど、なかなか適当な場所がないということで、最期に案が上ったのが、干拓の里にある早川邸です。あれが使えないかというような話がありまして、文化財でございますけれども、最大限の協力をするということは前から申しておりましたので、文化財の保護に抵触しない範囲で、仮設でつくってみたりする必要があるのですけれども、お気をつけてお使いをいただくなら構いませんという返事をしております。
まだ結果がわかってないのです。どうなるかは全く。脚本の問題もある。脚本も役所広司さんというような案になってまして、今のところはそういう状態で、2月以降、新たな連絡がないということでございます。
諫早が舞台で諫早御出身の方でございますから、また、諫早の出身の役所広司が監督であり、脚本もつくり、主役もされるということですから、これは協力を惜しまないということは申しておりますけれども、資金の問題とか、問題はいろいろあるのだと思います。最大限の協力をしていくということはお伝えをしましたので、今後の展開を見守りたいと思っております。
他の項目につきまして、また「赤とんぼ」の詳細につきましては、各担当部長から答弁をさせますので、よろしくお願いをいたします。ありがとうございました。(降壇)
4
◯健康福祉部長(川口秀隆君)[ 260頁]
諫早市における子育て支援ということについてお答えをいたします。
妊娠期から子育ての方への支援といたしまして、妊娠期の母子手帳交付や妊婦健診、妊婦歯科検診、パパママ学級を初め、乳児期の
乳児家庭全戸訪問や、乳児健診、乳児相談、幼児期の1歳6カ月や3歳児の健診、2歳6カ月の歯科健診などの実施を通して子どもの健康状態を把握し、一人一人の家庭の状況に応じた支援を行ってきております。
また、こども準夜診療センターにより、小児救急体制、小児救急の初期救急体制の確保を図り、子育て環境の充実に努めてまいっております。
それからまた、家庭相談員が家庭における子どもの養育相談に応じたり、保育所での通常保育の実施や、病児・病後児保育、
乳幼児福祉医療費支給、また保育料の軽減、学童クラブなどの子育て支援を実施してきております。
身近な地域での子育て支援の拠点といたしまして、
子育て支援センターを市内7カ所に設置をし、保育士等が育児相談などに対応するほか、小学校区ごとに合計85人の母子保健推進員を配置し、家庭訪問や保健事業を通して地域での見守りや子育て家庭への支援を行ってきております。
このようなさまざまな子育て支援につきましては、市の機関はもとより地域の医療機関や保育所、幼稚園、学校などの関係機関と、必要に応じ情報の共有をしたり、支援の方法を協議するなど、連携をとりながら一人一人の状況に応じた支援に努めてまいりたいと思っております。
5
◯商工振興部長(藤山 哲君)[ 260頁]
「赤とんぼ」の映画製作についての御質問にお答えいたします。
先ほど、市長が答弁しましたとおり、先日、本市小野島町出身の
特殊メーキャップアーティストであるレイコ・クルックさんと役所広司さんが市役所に御挨拶に来られ、レイコ・クルックさん原作の「赤とんぼ」の映画化が検討されていると伺ったところでございます。
映画の制作発表などはまだ行われておりませんが、ことしの夏ごろから撮影などを予定されているとのことでございます。しかしまだ、制作に向けたシナリオ、キャスト及び資金面での調整中であると聞いております。
本市が舞台となった原作の作品でもありますので、ぜひとも諫早で撮影していただくよう、できる限りの支援をしてまいりたいと考えております。
また、これが実現しますと、撮影地めぐりなど、さまざまな観光誘客効果が考えられますので、大いに期待しているところでございます。
6 ◯総務部長(森 康則君)[ 261頁]
消防団活動におけるお尋ねのうち、まず、SNSの活用についてお答えいたします。
SNS、先ほど議員もおっしゃいましたソーシャルネットワークサービスというのは、インターネット上で人と人とのつながり、交流を楽しむコミュニティ型の会員制のサービスのことでございます。
諫早市消防団、78分団ございますけども、そのほとんどの分団が通常の連絡網や火災発生時の情報共有のために、このSNSを利用していると聞いております。これは、火災時の出動要請である電話による順次指令というのが分団長までとなっておりますので、これを受けた分団長が各団員へ出動要請を送るために活用されているようでございます。
ただ、火災消火活動がある程度落ち着いた後に、団員同士で不要な情報のやりとりもあっているようでございますので、今後、団本部会議等を通じまして、指導してまいりたいと考えております。火災消火活動中におきましての情報伝達には
デジタル簡易無線とか、あるいは、口頭での伝達を原則としております。
また、今回、
県央地域広域市町村圏組合におきまして、消防救急無線のデジタル化とか、高機能司令台が整備され、火災時等の
消防団員参集メール、団員に集まっていただくためのメールの登録制度も実施されますので、火災出動の際にはこれらを活用していくように進めていきたいと考えております。
次に、火災現場におきます交通事故等への対応についてお答えいたします。
消火活動中等に第三者に被害を及ぼした場合でございますけども、分団長からの状況報告を受けまして、市の総務課のほうで相手方とか、団員への聞き取りなどを詳細に調査を行い、適切に対応しているところでございます。
また、消火活動中において発生した団員の負傷等の事故につきましても、分団長からの報告を受け、総務課で公務災害の手続を行っているところでございます。
これらの一連の流れにつきましては、分団長が行う事務手続について記載しております分団長必携というのがございまして、多くの分団長が交代する時期の4月には、団本部会議及び各支団会議において必ず確認するよう連絡を行っておりまして、それ以降も報告漏れがないように機会を捉えて通知しているところでございます。
7 ◯相浦喜代子君[ 261頁]
御答弁はいただいたんですが、もうちょっと質問をさせていただきたいと思います。
順番にいきます。
諫早次世代育成支援行動計画は、平成22年度から平成26年度までのものとなっております。ですから、平成27年度以降の作成について、現在、諫早市子ども・
子育て支援計画(案)というのがつくられているようではございますが、これがこちらのほうに変わっていくのかを、まずお尋ねします。
8
◯健康福祉部長(川口秀隆君)[ 261頁]
諫早次世代育成支援行動計画、これは確かに平成26年度までということでございます。
今後の子ども・子育ての支援という部分については、今、もう策定を終わってきておりますけども、諫早市子ども・
子育て支援事業計画で、支援をしていくということでございます。
9 ◯相浦喜代子君[ 261頁]
私の今回のテーマは最初に申し上げたように、諫早市もきちんと子育て支援というのはされているわけです。妊娠期、それから出産前後、そして生まれてきてからの子育てにかかわる部分にもされています。これは点と点というか、一つずつがそれぞれの事業であって、それをどうやってつなげていくかというのが、私の今回の質問の大きな趣旨でございますので、もうしばらく質問をさせていただきます。
ネウボラ、部長も多分、私が12月に一般質問をさせていただいた折に、もう次はこうします、この質問をしますからと言っておりましたので、勉強していただいていると思ってお聞きするところですが、ネウボラのいいところは、保健師の異動がなく、子ども家族の状況が把握できるということです。
諫早市の場合は、1人の保健師さんがかかわる乳幼児、母親も含めて大体何人ぐらいかということと、最長で何年ぐらいその方を見ることができるのか。そういったシステムになっているかどうかをお尋ねします。
10
◯健康福祉部長(川口秀隆君)[ 262頁]
保健師でございますけども、今、諫早市には保健師として、まず各地域に14名おります。それから、健康福祉センター内に4名おります。ほかに、高齢介護課とか、障害福祉課とか、保険年金課にもおりますけども、今言われる部分は、その健康福祉センターの部分を言われているのかなと思います。
この保健師たちの数で対応するということですから、ちょっと計算をしないと1人当たりというのがぱっと出ませんけども、この今の人数で対応をしてきているということでございます。
それから、最長何年かということでございます。
人事異動などもございますので、保健師によって違うとは思います。例えば5年であったり、それ以上であったりということになろうかと思いますが、ただ、健康福祉センター内で、いろんな乳幼児の全戸訪問や、健診などをやってきておりますけども、その情報というものは、システムがございまして、その状況を、ずっと記録をしていくわけです。そういう意味では、情報が伝わっていくことにはなっていこうかと思います。
11 ◯相浦喜代子君[ 262頁]
その部分に関しては、今お話をお聞きして安心したというか、問題というか、ちょっと気になる親御さんと子どもさんがいた場合は、そこから拾い出しができて、これまでの状況も確認できるということと認識いたしました。
ただ、私が心配するのは、成長とともに支援者というのは変わっていきます。母子推進員さんたちがいたりとか、保健師さんたちがかかわる時期というのは乳幼児期、そして、小学校、中学校、高校というふうに、それぞれの今度は機関が変わってきますので、かかわり方が違ってくるわけです。
例えばの話なのですが、問題行動のある生徒が、中学生がいたとします。で、その子は児童期に、小学校期です。児童期に深夜徘徊などで、要は指導を受けたことがある子どもがいたとします。では、その子どもは乳幼児期にどのような家族の中で、家庭の中で生活をしてきたのかということがわかるような引き渡しというか、引き継ぎができているのかというのが、私がいま一つ心配していることでございまして、やはりこれは必ず原因というものがあります。子どもが心を傷ついて、その傷ついた心がどちらに向かっていくか、外に発散するほうにいくのか、内にこもるほうに行くのかというのは、やはり乳幼児からの育てられ方ですとか、愛情のかけられ方ですとか、そういったものが問題になってくると思うのですが、今、健康福祉部のところでは、わかる。では教育委員会の所管になったときに、どうやってそれが引き継いでいかれるのかというところは、そのシステム上は引き継ぐ可能性というのはあるのでしょうか。
12 ◯教育長(平野 博君)[ 262頁]
教育委員会がその就学前の状況を、どういうふうにして把握をしているのかということかなと、思います。
教育委員会といたしましては、就学時、例えば、小学校に上がるときに、保育所それから幼稚園等から、保育所からで申しますと保育所児童保育要録というのがございます。幼稚園からは幼稚園幼児指導要録というのがございまして、それが幼稚園、保育所に在籍されたお子さんについては、自動的に小学校に送付されるというようなことになります。
あと、教育委員会といたしましては、学校教育課のほうで就学前の幼児の発育状況を把握するということで、就学する前の年の5月ごろ、各地域の幼稚園、それから保育所、それから認可外の施設も含めて現地に伺って、そのときの様子等をそれぞれの施設の担当者と一緒に確認をするというようなことでございます。
平成25年度からは、保護者の了解をいただきまして、就学相談も同時に行っておりますので、就学相談を受けた児童に対しましては、個別の教育指導支援計画というものを作成いたします。同時に、それにつきましては就学先の学校へ送付し、幼稚園、保育所からの支援も切れ目なくつなぐというようなツールとして活用をしていただいております。
また、受け入れました各小学校におきましては、管理職、それから特別支援教育コーディネーターだとか、1年生の担任、養護教諭を中心といたしまして、引継会というのを実施いたしておりまして、保育園、幼稚園の先生方と情報を共有する場を設けているというような状況でございまして、入学後におきましても必要な情報交換を行っている状況でございます。
13 ◯相浦喜代子君[ 263頁]
ありがとうございました。今、御答弁を聞いて安心した部分半分と、今回なぜこの質問をするかというと、実際、事例として、私、保護司をさせていただいておりますので、詳しくは申し上げられませんが、たまたま会議の中で、そのような流れのある状況というのを聞いたものですから、どこでその子を救うことができたのだろう、できなかったのだろうということがあったので、そういうふうに連動性はあるのだけれども、たまたまそれはアプローチの仕方が弱かったのか、アプローチしたけれども受け入れてもらえなかったのかという問題はあると思います。
ただし、そこには多くの場合長期的な信頼関係を築き上げるという問題があると思います。今は、点在地というか、自分が住む場所が転々と変わる場合もあったりしますので、これは行政サイドだけでできるものではないと思いますが、今の核家族の中では、どちらかというと全てを親の中で処理してしまう。しかし、処理できない部分が、そのひずみが全部子どもに来るというのが現代社会の子育てにおいて一番厳しい、考えなければいけない場所だと思いますので、今後とも、このことに関しては切れ目のない支援、そして、それと同時に、要は漏れることのないというか、アプローチをしてもそのアプローチに応えられない場合には、子どもに目を先に向けていくということも大事かと思いますので、よろしくお願いします。
今回の質問は、高齢者支援、高齢者福祉に関しては、地域包括支援センターがそれぞれの地域に配置されて、その役割を担っております。
子育て支援には、では、そういった拠点というのはあるのかというと、健康福祉センターがその役割を果たすのかもしれませんが、先ほど言ったように、健康福祉センターには4名いらっしゃる。それぞれの地域には14名いらっしゃるということではあるのですが、もしかすると、フィンランドのように、北欧はそういった意味では、福祉に関して物すごく手厚く、その分税金もたくさん納めているというところもありますが、それでも、数多くの保健師さんたちがいらっしゃる。そういった意味では専門職、とりわけ助産師の資格を持つ保健師さんの数をふやすなどして、その拠点づくりというのをする必要があるのか。
他市では、そういった保健師さんを、母子コーディネーターという呼び方をして、部分的に嘱託採用のような形で取り組んでいるところも幾つかありますが、部長、どのようにお考えでしょうか。
14
◯健康福祉部長(川口秀隆君)[ 263頁]
相談の拠点づくりというようなことでございます。
実際上といいますか、今の市の体制といいますか、そこの中でも、乳児から幼児、そういうふうなものの健康状態であるとか、また家庭の不安であるとか、そういう部分については、健康福祉センターのほうでやってきておると思っております。
また、それがもう少し、何といいますか、家庭のいろんな相談ということになりますと、今度はこども支援課のほうで、先ほど少し触れましたけども、家庭相談員などがおりまして、子どものいろんな問題、そういうものへ対応していると。
こういう部分については、その時その時において、例えば虐待関係とかになりますと、やはりその情報が必要だということになれば、これは要保護児童対策地域協議会というのがございますので、その中で関係者が集まって対応をしておりますので、そういう部分では、確かに内容によって相談場所が少し違う部分もございますけども、対応的にはできていると考えております。
15 ◯相浦喜代子君[ 263頁]
全てをフィンランド型のネウボラ組織型にする必要は私もないと思いますし、どこも三重県版ネウボラですとか、名張市版ネウボラですとか、いろいろあります。私は、諫早は諫早なりのネウボラ式というのがあってもいいと思っていますし、今の御答弁で随分と支援の幅を広げて、点と点を線でつなぐという支援がなされていることはよくわかりました。
それでもやはり、だからといって終わりはないわけですので、今後とも、未来・諫早市を担う子どもたちの健康と、それから、それを取り巻く御家族の方たちが、こどもの城でもそうですけど、第1子を産んで、とてももうこれ以上産めないと思いながらも、こどもの城に行っていろんな話をしたり、
子育て支援センターでいろんな話をしたりして、安心感を持って、ああ、もう一人産もうかな、この子どもに兄弟をつくりたいなという気持ちを持っていただいて、第2子、第3子、そして、第3子まで産まれてきたときに、次は保育料の第3子無料化みたいなものが、2歳おきに産んだとして、可能になってくることもあるわけです。
なので、そういった意味では、今後とも幅広く、そして深い支援をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、幾つかの総合計画に基づくもので、先ほど市長からの御答弁もいただきました。現総合計画には、生活を彩る生涯学習に「生涯
学習センターの整備」という文言がございます。また、芸術文化を育むまちづくりには「中規模専用ホールの整備など、諫早文化会館再整備」が記載されております。それは、まさしく今、市長が御答弁いただいた部分にそぐうものだと思います。
そもそもですけど、美術・歴史館建設の当初は、地域交流センターとの併設も考えられていましたが、最終的には美術・歴史館単独の建設となりました。
御答弁の中で、市民センターの建てかえは今後考えていきたいということもいただきましたので、一定の御答弁をいただいたかとは思いますが、では、どのような形で建てかえていくのかという問題になってくるかと思います。
市民センター駐車場側にタイルが敷き詰めてあるのですが、一部劣化をしてまして、そこが隆起して、盛り上がっているのです。私、何度かそこでつまずきまして、ああ、大分私も年をとってきたからつまずくのかなと思って、もう一度よく見てみたら、タイルが隆起していた、そういうこともございます。そういった意味では、危険箇所も随分ありますので、これは緊急な課題ではないかと思っております。
市民センターは中央商店街に近く、多くの利用者がこの周辺で食事をし、買い物をいたします。現在、諫早市美術・歴史館で開催されている野口弥太郎回顧展にも展示されている「有明」は、講堂の壁画にあります。全体を見るには、4階に上がり幅の狭い窓からのぞき見るような形でしか見ることができず、せっかくの作品がいささか寂しくも思います。この作品は、実は野口弥太郎さんみずからが窯元に行って、そのできばえについても指導をされたそうです。陶板ですから、新しい施設ができたとしても使えると思いますが、そのあたりの御検討も一緒に考えていただけますでしょうか。
16 ◯市長(宮本明雄君)[ 264頁]
生涯
学習センターという名前になるかどうかわかりませんけれども、いずれにしても、設備が老朽化をしているというのは事実でございまして、空調の関係ですけれども、地下にメーンの機械装置がありまして、それは解体しないと、もう交換もできないというようなことを聞いております。
しかも、当時の建物でございますから、市街地の中にあるにもかかわらず二重サッシとかになっていないものですから、外の騒音が聞こえやすいという欠点はあります。
そういうことからすると、建てかえの時期を検討しないといけないなと思うのですけれども、その野口弥太郎陶板というのでしょうか、陶板と、それから諫早体育館にはどんちょうがありまして、それは貴重なものだと私は思っておりまして、今ほどミモザ忌もやられていない時代の話なので、そういう出身地の思いが、先生の思いがそこにあらわれているのではないかなと思いまして、そういう意味で、我々も再認識をすべきだろうと思っております。
技術的にどうかはちょっとわかりませんけれども、多分カットしてうまいことできればいいなと思っているところでございました。あれを一緒に取り壊してしまうとかいうのはちょっと考えられない話だなと思っています。
17 ◯相浦喜代子君[ 264頁]
よろしくお願いいたします。
私は昭和39年生まれでして、昭和47年建築ですから、小学校ぐらいからずっと使っているところで、たまに見上げます。「有明」の、確かに今は干拓が完成して、ただし、私たちは干拓は私たちの生活に必要なものであり、後は、絵画ですとか、写真ですとかで、昔の風景としていま一度見上げる。あの壁画をゆっくりと見渡すことによって、この諫早の文化の風土というものがここから生まれているのだということを再認識できるいい場所ではないかと思いますので、よろしくお願いいたします。
「赤とんぼ」についてですが、実は、私は若いころ劇団きんしゃいという劇団に入っておりまして、ちょうど「親戚たち」のロケ、役所広司さんが主役で、市川森一さんのシナリオだったのですが、当時は、ロケがあるときには、仕事が休みのときは大概ずっとついて回りまして、スタッフの方のお手伝いですとか、方言の中の一部、諫早人だったら、こう読みますよみたいなところを指導させていただいたりしました。当時は、職員の方も1人専属でついていらっしゃって、活動を一緒に、ロケの現場をうろうろというか、仕事をさせていただいておりました。
今のところ制作発表が行われていないこと、また、資金面については、実は、その話を聞いて、だからこそ今回このような企画がある。だとすれば、諫早市民も1フィート運動ではないですけれども、諫早市民の中からスポンサーとして幾らか、大きな金額は出せないとしても、幾らかずつでもその映画への支援をするという心を持ち合わせていただいてもいいのではないかということで、今回質問させていただきましたので、さらなる協力体制ができるように、今後ともお願いしたいと思っておりますが、部長、いかがでしょうか。
18
◯商工振興部長(藤山 哲君)[ 265頁]
制作についての協力の話でございます。
「親戚たち」のときの事例を述べておられますけども、テレビ番組、毎週されるものと映画とは若干違おうかとは思います。
先ほど、市長が答弁しましたように、最大限の協力をしたいという気持ちは変わりません。また、平成27年4月から諫早観光物産コンベンション協会も法人化がなされるということで、体制とか資金面、そういったことも充実されますので、こういった組織とも協力しながら、市は何ができるか。あるいは、コンベンション協会は何ができるか。そしてまた、地元小野島町で撮影がされるとすれば、地元の自治会等の協力も仰ぎながら、広く言えば、市民みんなで協力できるような体制は考えてみたいと思います。
19 ◯相浦喜代子君[ 265頁]
よろしくお願いします。
次に、消防署跡地ですが、先ほど、市長のほうから民間譲渡を基本に考えていきたいということで、確かにこの計画にも、人が集まる場所づくりというのがありますので、そういった意味で、何ができるかということですが、仮にここにマンションなどが建った場合、高さ制限などの指定はどの程度まであるのか、お尋ねします。
20 ◯財務部長(西山一勝君)[ 265頁]
高さ制限の問題でございますけども、これは最終的には事業の計画で決まることかと思いますけれども、用途地域が商業地域それから第1種の住居地域ということにまたがっておることで答弁申し上げました。
したがいまして、その用途地域の活用・開発につきましては、一定の都市計画法上の縛り、あるいは建築法上の制限がございますので、この中で利用計画、民間の方のほうで決まるかと考えております。
21 ◯相浦喜代子君[ 265頁]
市長も御答弁されたように、これまでは消防署があって、夜中でもサイレンが鳴ったりとかして出ていくということでは、付近住民の皆様には御不便いただいた部分があります。
今度、仮にこれが民間に譲渡されてマンションなどが建った場合に、日照権とかの問題が起きるというようなことがあっては、また周辺住民の方にも御苦労、御心配をかけるところも出てくるかもしれませんので、そういった意味では、周辺住民の皆さんのお声にも耳を傾けながら、計画を立てていただければと思います。
そして次に、消防団についてなのですが、今回のこの質問は、実は、もう声が入ってきていまして、消防活動に出動した分団員が、消火活動が終わりましたら、LINEで「どうも、原因は火の不始末らしい」というのを流すわけです。LINEは何かグループ登録とかいうのがあるのですけど、要は、退団した元分団員さんなんかもたまたまグループ登録の中から外れてなかったりした場合に、全く部外者ではないかもしれませんけれど、それでも、そういった形でLINEを通じていろんなところに流れていく。それがどうかというのが、たまたま私の耳に入ってまいりました。
やはり必要なときに、必要な形で使うということが大前提であると思いますので、今後ともそういった御指導については、各分団長会議等を通じて御注意いただいたり、御指導をいただくようなことをしていただきたいというふうに思っております。
実際、こういった部分の研修、時代とともにいろんな内容は変わってくるとは思いますが、消防分団の中でこういった研修などをされようと思ったりとか、したという経験はございますか。
22 ◯総務部長(森 康則君)[ 266頁]
消防団の活動、本当に日ごろから一生懸命やっていらっしゃるということで、敬意を表するところでございます。
ただ、消防団の団員になるということは、公職につくということで、当然のことながら守秘義務というのも課せられるわけですから、そういった意識というものは十分認識していただかなくてはいけないと思います。
1日、15日の毎月の警戒活動とか、あるいは、先日行われました訓練活動とかがございますので、そういった中で十分にそういった指導というものは行っていきたいと思っているところでございます。
23 ◯相浦喜代子君[ 266頁]
それで、もう一つ、これ事故に関してなのですが、担当課が窓口になるということはわかったのですが、場合によっては、最終的によく調べてみると、事故補償にはならない場合というのが、どういう場合かというと、これもまた私のところに入ってきたもので、火災現場で鎮火して、今度は消火活動が終わった後に片づけに入ります。ホースが踏まれないように鉄のカバーを大体するらしいのですが、そこに一般車両がたまたま火災が鎮火した後だったので通りかかりました。そしたら、車高が若干低くて、がさっと底をこすっていったということで、補償を要求してきたという事案がございました。最終的にそれを調べてみたら、法定以上に車体が低くつくられていたので、これは補償には該当しませんという案件であったわけです。
その場合は、当然ながら補償の案件にはならないわけですが、その当事者、そのとき現場にいた分団員さんとかは、あれは一体どうなったのだろうというようなちょっと不安な日々を送られたりしたのだそうです。ですから、今この質問をさせていただいているのですが、仮に、事故補償に当たらない場合として、これはこういうふうにして終わりましたよというような連絡というのは、各分団長のほうにきちんと行っているのか、その最後の終了の仕方です。補償案件にならなかった場合の終了はどのような形でなっているのでしょうか。
24 ◯総務部長(森 康則君)[ 266頁]
ちょっと私も勘違いといいますか、市のほうの担当の部署、そういった事故とかいうのは当然のことながら、火災の消火活動など行う場合には細々したことが起こるかと思います。
そういった分の対応については、総務課のほうで行うということで御答弁申し上げたところでございましたけども、その後のどういった結果になったかというところまでは、ちょっと把握しておりませんで、団員の方といいますか、担当された方に報告していたかどうかということについても私は把握しておりませんでしたけども、最終的にその処理がどうなったかということについては、担当された方のほうにもお伝えしていく形をとっていきたいと思います。
25 ◯相浦喜代子君[ 266頁]
地域消防の担い手である消防団員の皆さんには本当に日ごろからその活動には、私も頭が下がる思いでございますので、活動しやすい状況をつくっていくという点で、さまざまな視点からの支援をお願いしたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
今回の一般質問につきましては、特に子育て支援についての点から点、それを線につなげていく。切れ目のない支援ということで質問をさせていただきました。
実は、これは乳幼児期という問題だけではなく、思春期にどう支援をしていくかというのも今後かかわってくることでございまして、次回の6月議会では、平成27年度から体制が変わり、1人で2校を担当する心の教室・心のケア相談サポート事業を中心に質問をさせていただきます。
平成26年3月31日をもって退職をされる職員の皆さん、長年にわたり諫早市民の生活を守るためお働きいただき、ありがとうございました。この15年ぐらいは合併協議から合併への作業などの中心にいらした世代と思います。さまざまな調整をしながら合併し、10年目の年の退職、いろんな意味で思い出多きことでしょう。皆様は社会資源としてすばらしい人材です。それぞれの地域で御活躍されることをお祈りいたします。
昨日は、有仁の集いという異業種の集まりがあるのですが、今、私は2団体の中で、旧諫早市歌を歌う会というか、有仁の集いの中でも歌うことになったのですが、「まねく雲仙呼ぶ港、伸びる十字路ふみしめて、若さみなぎる諫早市、ああ明けわたる世の朝、力あわせて進もうよ」という、これは1番の歌詞なのですが、今、諫早市が10年を迎え、これから先、この諫早市歌、旧諫早市歌ではございますが、今の諫早市にとても合う歌詞であると思いながら、多くの市民の皆様とまたこの歌を高らかに歌っていきたいと思っております。
平成25年4月の市議選より2年が経過し、4年任期の折り返しとなります。次の市議選挙のときは現在の高校1年生も有権者となり、投票を初体験することになるかもしれません。宮本市長が生活密着宣言を実行されるように、私も市民目線第一主義を胸に、子どもの声、少年少女の声、さまざまな声を諫早市に住む方々の目線で、限られた2年間伝えていきたいと思います。
本日の一般質問は、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。
26 ◯議長(村川喜信君)[ 267頁]
質問者交代のため、しばらく休憩いたします。
午前10時58分 休憩
午前11時10分 再開
27 ◯議長(村川喜信君)[ 267頁]
休憩前に引き続き、会議を開きます。
一般質問を続行いたします。
次に、北坂秋男議員。
28 ◯北坂秋男君[ 267頁]
皆様、改めまして、おはようございます。爽改いさはや、6番議席の北坂秋男でございます。通告書に従いまして、一問一答方式で一般質問をしっかりさせていただきたいと思っております。前向きな答弁とそしてまた簡潔な答弁をお願いしたいと思っております。
きょうはいささか私も緊張をいたしております。余り意気込みますと、よくございませんので、とにかく緊張感の中に平常心と気持ちを改めて頑張っていきたいと思っております。
今、外はかなりの雪でございます。3月の忘れ雪、名残雪と申しますか、非常に外は冷えております。しかし、この議場は晴天の気持ちで頑張っていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
では、私、きょうの一般質問を5つ上げさせていただいております。大変申しわけないのですけれども、順番をかえさせていただきたいと思っております。
まず、4番目のJR大村線、仮称本野駅の新設についてさせていただきます。
次は1点目の、インフルエンザワクチンの予防接種について、それで、2点目は、空き家対策について、3番は、ふるさと納税について、そして、5番目がJ・アラートについて、済みませんけれども、そういうことで順番を入れかえさせていただきたいと思っております。
最初に、JR大村線、仮称本野駅の新設について、本野地区の活性化を図るために、仮称本野駅を設置すれば通勤、通学が便利になり、人口増にもつながると思うがということで、ここにちょっと原稿がありますので、読み上げたいと思います。
現在、国道34号線4車線の拡幅、九州新幹線長崎ルートの建設工事や県道212号富川渓線、JR踏切そばの拡幅等、数々の公共事業が進められており、地域一体となって全面的に協力しているところでございます。地域、本野地区の発展、活性化には公共交通機関が必要でありますが、現状は県営バスのみであります。当該地域の入り口付近に大村線が通っております。JRの停車駅がないため通勤、通学、高齢者等の通院は、諫早駅まで行かなければならず、大変不自由と不便さを感じているところでございます。
つきましては、地域の発展と活性化のために、諫早駅と岩松駅のほぼ中間点である当該地域の下大渡野町の付近にJR大村線、仮称本野駅の新設置を前向きに検討していただけないでしょうか。
その件につきましては、平成24年1月に本野地区住民の署名と本野町、富川町、湯野尾町、上大渡野町、下大渡野町、本明町、栄田町、破籠井町の8自治会会長さん、これは建設促進期成会という署名も添えて要望書を既に、宮本市長へ提出をいたしております。その後、この本野駅に関しましては、いろんなことで浮上をしたり沈んでみたり、そしてまたここにきて、また浮上をしてきております。
そういったことで、その後、どういうふうに推移をしたのかお伺いをいたしたいと思います。市長、お願いいたします。
29 ◯市長(宮本明雄君)[ 267頁]
本野駅の設置についてでございます。平成24年1月にJR大村線(仮称)「新本野駅」建設期成会から署名を添えて要望がなされております。その後もずっと断続的に、昨年の年末にも確か御要望をいただいたところでございます。
平成24年度以降、長崎新幹線・鉄道利用促進協議会を通じまして、毎年JRに対しまして、本駅での要望を行っております。
JRからの回答でございますけれども、新駅の設置についてはさまざまな条件の中で検討をするものであり、駅をつくる場所は曲線、勾配がないこと、それから駅の建設費用ですけれども、その9割程度を地元が負担すること、これは請願駅とよく呼んでいますけれども、地元の自治体等が希望して駅を設置する場合にはその9割が地元の負担ですよということになります。
実際にはほぼ100%近くということもあるようでございます。アクセス道路や駅前広場、駐車場等の駅周辺のインフラ整備に地元自治会が協力をすること等の条件が言われております。
しかも、その上にですけれども、要するに停車をいたしますので、多少なりとも停車時間、それからスピードダウン、スピードアップの時間がかかりますので、そういうことについての検討をする必要があるということでございます。
需要の動向、乗客数、それから沿線の開発などを総合的に勘案しながら考えていきたいというものでございました。
新駅の設置は、確かにおっしゃるように、地域の活性化に資するものと思っておりますけれども、費用負担、利用者数、路線バスとの競合を考えますとハードルが高い、これはどこでも一般的にハードルが高いです。1日当たりの乗降客が試算では120人程度ということを聞いております。
ですから、一番いいのは、今度は小さな拠点地域ということで、長田と小野と本野については、出張所とか小学校があるところから、半径500メートルですけれども、そこの土地規制を緩和しようと。無指定の地域もあるのですけれども、あえて、いろんな意味で新幹線も本明川ダムも国道についても御協力を賜っているということもありますし、そういうことで、今回、小さな拠点でまず、定着人口をふやしていくためにはどうするべきかということが一番の課題だと私は思っております。そういう意味では、定着人口をふやすための政策というものの一つに、この新駅があるのかなというふうに思いますけれども、どっちが先かということなのですけれども、そういう意味では、土地利用とか、そういう部分についても考えながら進めていくべきだと思っています。
勾配があるそうでございまして、水平のところにしか駅はつくれないということですから、駅の設置だけじゃなくて、そこを水平にするために一応そこの上下と言いますか、鉄道についても、レールについても路盤をかえなくちゃいけないことになるのかなと思いますけれども、なかなか9割というのは言っていただきますけれども、どれくらいの費用が掛かるというのは、なかなかおっしゃっていただけないというようなことでございます。
今のところはそういう状況で推移をしているということでございます。
私も毎年JR九州のほうに要望にまいっております。この促進期成会とは別に、要望に参っております。それは諫早の交通体系、新幹線もそうなのですけども、そういう部分も含めて、長崎本線の今後の存続の問題、それからここの本野駅もそうなのですけれども、毎年、常務さんとか専務さんとかにお会いをしてお願いをしているということでございまして、なかなかほかにも課題がございます。
直近では国体の競技場、県立陸上競技場の前に駅ができないかとか、そういうお話もありました。あそこの上下に複線が別々のところにあるということで、かなりの経費になるということもあって、しかも高架で走っている部分があるものですから簡単にいかないというようなことで、それは国体というものがあってそういうことになりましたけれども、今後も精いっぱいの要望をしていきたいなと思いますけれども、なかなかこう我々が判断できるところまでまだいっていないというのが事実でございます。
30 ◯北坂秋男君[ 268頁]
ありがとうございました。この問題に関しましては、非常に難題だろうと思っております。今、市長の話の中に、やっぱり人口増をまずしませんと、なかなか新駅の設置というのは大変だろうと思っております。前、私の先輩議員であります藤山徳二氏が、多分平成24年の3月議会で質問をしていらっしゃいます。その中の結果を見れば、なかなか難色の結果が出ているようでございます。
そこら辺を鑑みて、我々も地域できちんと、しっかりと考えていかなければならないと思っております。
やっぱり、インフラ整備、これはもう大事かと思っております。生活基盤、それに産業基盤、これを形成する構造の総称でございますので、道路、鉄道、それにダム、港湾、それに学校、病院、そして公園などが含まれるだろうと思いますので、インフラの整備というのは皆さん方が今から随分大事に、大切に理解される部分だろうと私は思っております。
今、市長の話の中でありましたが、本野駅をもし設置するとなれば、地元の負担の割合が9割、そしてJR九州旅客鉄道株式会社が1割などが、大体ほぼ100%と今おっしゃいました、よくわかりました。
しかし、そこで質問ですけれども、これは市長、国と県の補助はもう全くないのですかね。
31 ◯市民生活環境部長(佐藤雅之君)[ 269頁]
新駅設置に係ります国、県の補助ですけども、新駅を設置するという補助はございません。今、国のほうは、在来鉄道が施設の安全性の向上とかバリアフリー化、あと減災対策、メンテナンス、老朽化対策等に対する補助のメニューがございます。
今、諫早市の場合も島原鉄道が補助を受けて鉄道の安全輸送の確保をしているというところでございます。
32 ◯北坂秋男君[ 269頁]
それでは、次に行きます。さっき市長のお話の中にもございましたけれども、鉄道網の整備促進に関する要望書というのがあるのです。これは、昨年の9月13日に出してあります。どこから出されたのかと申しますと、長崎新幹線・鉄道利用促進協議会というのがございます。これは会長の中村法道知事が出していらっしゃいます。
内容を見てみますと、新駅の設置、このための次の駅の設置について特段の御配慮をお願いいたしますということで、大村線、竹松駅から諏訪駅間、これは仮称新大村駅と記してあります。そして、2番目に、大村線、諫早駅から岩松駅間、これ仮称本野駅と書いてありますけれども、こういった点に関しましては、この提出してあるということは御存じでしょうかね。
33 ◯市民生活環境部長(佐藤雅之君)[ 269頁]
議員がおっしゃいますとおり、長崎県知事が会長を務めております長崎新幹線・鉄道利用促進協議会を通じまして、昨年度は9月に、今年度は12月にJR九州に要望を行っております。
34 ◯北坂秋男君[ 269頁]
次にまいります。2番目です。昨年の7月、本野地区振興会で全世帯によるアンケートを実施いたしました。仮称本野駅設置を求める意見が6割を超えた結果になっております。
ここで質問なのですけれども、6割が賛成、あとはどうでもいいという意見と、要らないという意見があっております。その中で、アンケート時に一応意見書を3人ほどもらってきましたので、ちょっと紹介をいたしたいと思います。
これは50代の男性の方です。
「本野は地理的に諫早市に属していますが、大村にも隣接しています。したがって、住民は諫早はもちろん、大村にも勤務、通学されておられる方も少なくありません。今、本野は長年の案件であります本明川ダム、新幹線等の話で盛り上がっています。
また、道路の整備と並行して、かねてからの要望であった本野駅を国道34号の本野入り口付近に設置していただき、その周辺に大型駐車場や商業施設を設けて、それを本野の発展の起爆剤にと思っています。
諫早、大村の境目の位置にある本野は立地条件も最適だと思います。ぜひ本野駅実現をお願いいたします。」
2人目ですけれども、60代の男性です。
「本野地区には本明川ダム建設が進められており、このダム建設に伴い一層の過疎化進行が懸念されている。こういう中で、地域の起爆剤として本野駅を位置づけていただきたい。
また、駐車場についても、50台程度の駐車スペースを確保し、地区外からの利用を促進することで周辺に商業施設の誘致も可能である。」
3人目は60代男性です。
「JR大村線本野駅をつくっていただきたいということですが、今のJRが国鉄の時代に本野駅の話を何度か耳にして楽しみにしていたのですが、いつの間にか難しいようだを最後に聞かなくなりました。そして、今また本野駅の話が本野の中で持ち上がってきています。
本野駅の新設についてアンケートが実施されました。結果を聞きますと、多くの利用者がいて、待ち焦がれているとはいえない状況かもしれませんが、新設されることによって、通勤、通学、通院や買い物に利用ができるようになります。」ということで、これはアンケート時に一応もらった意見書でございます。
この文面を見て、聞かれて、またどういうふうに思われるか、ひとつお願いいたします。
35 ◯市民生活環境部長(佐藤雅之君)[ 270頁]
アンケートを昨年7月に地元の本野地区振興会で実施されたということはお聞きをしています。その中で、おっしゃいましたように、駅の設置については6割の方が要望、必要であるということで回答されたということでございます。
先ほど、そういうアンケート時の声もちょっとお聞かせいただいたのですけど、もう一つ、駅を利用しますかという、アンケートの回答に対しては、反対に今度は60%の方が利用しないという回答が出ておりまして、これもちょっとひっかるかなと思っています。
本野地区につきましては、現在、乗合タクシーの事業も運行しておりますので、やはり使っていただくというのが大前提になってくるのかなと思っております。
36 ◯北坂秋男君[ 270頁]
利用しないと、今お聞きしました。では、私たちも利用するように、今からいろんな条件を備えて頑張っていきたいと思っております。
では、次にまいりたいと思います。
まず1番目に戻ります。インフルエンザワクチンの予防接種についてです。これは、私も9月に質問をしたかと思っております。結果は、私そのときに、中学生への公費半額負担をお願いしますということでお願いをしておりました。
今度、平成27年4月から公費助成拡大、拡充ということで、非常によかったなと思っております。私が質問をしたからということではございません。今までの見識者の積み重ねの努力のたまものと思っております。
そしてまた、市長と健康福祉部長に随分努力をしていただいた結果だと思っております。本当に感謝を申し上げます。
そこで質問でございますけれども、今高齢者が非常に肺炎を起こして死亡されているというのが多いのです。風邪をひいて、そしてまたインフルエンザに感染して、やっぱり高齢者の方が随分亡くなっていらっしゃいます。
そういったことを考えますと、ぜひ予防接種をして、健康な体で生活をしてほしいなと思っております。
高齢社会と言いますけれども、私は長寿社会じゃないかなと捉えて、考えております。そこら辺、十分考えていただいて、今、多分65歳以上の1回当たりの接種費用を見てみますと、3,600円です。そして助成額が、これかなり高いです、2,600円ですから。そして自己負担が医療機関の窓口に行って1,000円というふうになっております。
今、人口をちょっと見てみますと、60歳から65歳未満、1万893人、これは腎臓とか呼吸器疾患の方が対象になっております。そして、65歳以上を見ますと3万6,569人、率は26.2%ですけども、まだまだ30%まではほど遠いかなと思うのですけれども、ここら辺を見ますと、余りこう無理なことが言えないわけですけれども、これに関してちょっと答弁をお願いいたします。
37
◯健康福祉部長(川口秀隆君)[ 270頁]
高齢者の方への予防接種に対する支援ということでございます。インフルエンザの予防接種につきましては、先ほど議員もおっしゃいましたように、平成27年度から小学生に次いでインフルエンザの発症率が高い中学生まで、対象を拡大しまして、感染予防、保護者の経済的負担を軽減し、さらなる子育て支援策の充実と健康づくりの推進を図っていきたいと考えております。
高齢者インフルエンザの予防接種でございますが、これは予防接種法では主に個人の発病、またはその重症化を防止し、あわせてこれによりその蔓延を予防する定期接種B類疾病に位置づけられております。
自己負担額につきましては、平成26年10月に開始をされました定期接種B類の高齢者肺炎球菌においても接種費用の半額を負担いただき実施をしております。
また、任意接種ではございますが、乳幼児から中学生までのインフルエンザについても同様に接種費用の半額ということで設定をさせていただいております。
なお、高齢者インフルエンザの予防接種につきましては、接種しやすいように自己負担額を、先ほど、議員言われましたように、3,600円が費用ですけれども、自己負担が1,000円ということで、他市と比べても安く設定しているという状況でございます。
予防接種に係る事業費については、平成20年度の決算額では約2億円ということでございましたけれども、その後、ヒブや水痘、高齢者肺炎球菌など、新たな予防接種も始まったこともあり、平成27年度には2倍の約4億円と、年々増加をしてきております。
定期接種B類や任意接種につきましては、引き続き自己負担をいただきながら、予防接種の継続的な実施に努めたいと考えております。
38 ◯北坂秋男君[ 271頁]
ありがとうございます。この予防接種に関しましては、今肺炎球菌ワクチンも助成をしてあります。これははっきり言って、肺炎球菌とインフルエンザと併用接種していけばもう効果が大ということで、これは皆さん方、非常に助かっている部分かと、私は思っております。
これ、部長、長崎県内でこの65歳無料化ってございませんよね。
39
◯健康福祉部長(川口秀隆君)[ 271頁]
県内では自己負担の無料というのはないようでございます。
40 ◯北坂秋男君[ 271頁]
であれば、この1,000円の半額補助をしていただくということに関しましてはどうでしょうか。今、窓口で1,000円も負担していらっしゃいます。その半分を補助。
41
◯健康福祉部長(川口秀隆君)[ 271頁]
先ほど申しましたように、現在でもかなりと言いますか、費用の負担については安くさせていただいておりますし、予防接種も継続的にしていかなければならないということもございますので、その辺は御理解いただきたいと思います。
42 ◯北坂秋男君[ 271頁]
わかりました。私もここら辺までで大体わかっておりますので、はい。
では、呼吸器系統の疾患の医療費、なかなか難しいんだろうと思うのです、1年間の分の。だから、部分的には聞いたのですよ。昨年の平成25年5月です。だから、1年間のその呼吸器系の疾患の医療費というのは、やっぱり出ていないのでしょうか。
43
◯健康福祉部長(川口秀隆君)[ 271頁]
各疾患別の医療費ということで、これは長崎県国保連合会で集計をされているわけでございますけども、それぞれ5月診療分というようなことでの集計をしてもらって、それが市のほうにも来ているというようなことでございまして、年間というのがまだそこまでのデータが今はないということでございます。
44 ◯北坂秋男君[ 271頁]
わかりました。では、次に行きたいと思っております。
2番目です。空き家対策について、これはもう代表質問も随分あってます。そしてまた一般質問でもあっておりますので、重複をしておりますが、私が上げた部分はちょっと中身が違うかなと思っております。
再質問をしないで質問をしていきたいと思っております。
これは何で上げたのかと申しますと、昨年の11月ぐらいに、40代の女性の方が空き家を紹介してくださいということでお話がございました。そして、私もすぐ起動をして、健全な空き家、利用活動できる空き家という指定でございましたので、それに向かって11月から2月まで一応動いてみました。
非常にこの空き家というのは、いろんな話が錯綜、交錯をしておりまして、全くその情報を得なかったということです。
自治会長さんのところにも行ってはみたのですけれども、なかなかしっかりした情報がなかったということです。ぜひこの中でどういうふうにすればいいのかと思って、またこれは市内の自治会長さんのところにもちょっと訪問したのです。そしたら、自治会長さん随分立腹をされておって、どういうことなのですかとお聞きしましたら、平成24年の11月に市のほうから実態調査が行われております。これは内容は、荒廃空き家に関しての実態調査です。非常に、市役所のほうから一方的に来たということで言っていらっしゃいました。
自治会長さんじゃないとわかりませんので、しかし、自治会長さんとすれば余り踏み込んでこの空き家を調査するわけにはいかないのだと、我々は自治会長であって、もっともっとできるのは市の行政のほうができるのではなかろうかということで、私この質問を上げさせていただいております。
(1)です。健全空き家と荒廃空き家の所有者を把握して、市独自のリストを作成する考えはないのかということでお伺いいたします。
45 ◯建設部長(島 公治君)[ 272頁]
空き家対策についてでございます。初めに、本年5月26日から完全施行となる予定の空家等対策の推進に関する特別措置法の内容についてでございますが、同法は近年全国的に増加しております空き家等に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、公共の福祉の増進と地域の振興に寄与することを目的に制定されたものでございます。
空き家等対策の基本的な考え方でございますが、法第3条に、空き家等の所有者等は周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、空き家等の適切な管理に努めるものとすると規定し、適切な管理が行われていない空き家等については、所有者等が自らの責任により的確に対応することが前提となっているものでございます。
あわせて、住民に最も身近な市町村には、空き家等対策の体制の整備、空き家等対策計画の作成や必要な措置の実施等、県においては空き家等対策計画の作成、実施に関する必要な援助の実施等、国においては特定空き家等対策に対するガイドラインの作成や必要な財政上の措置、税制上の措置等の行政の責務が規定されたものでございます。
市全体の空き家の状態につきましては、総務省が発表をした平成25年の住宅土地統計調査によりますと、市内の空き家総数は1万60戸であり、そのうち不動産業者等が賃貸、売却用として管理しているものや別荘等を除いたその他の空き家の数は4,230戸と推計されており、現在のところ、この戸数が空き家等対策計画の必要な対象戸数と想定をしているところでございます。
いずれにいたしましても、空き家等の実態調査につきましては、利用目的がなく、長期にわたり使用されていない住宅等についての実態把握、利活用に関する所有者の意向など、法に即した調査内容をもとに、空き家対策に活用できるデータ整備を行ってまいりたいと考えているところでございます。
46 ◯北坂秋男君[ 272頁]
空き家というのは、今からかなりふえていくだろうと思います。世帯が減っていけば空き家は自然に増になってくると思いますので、今は全国でも820万戸ってありますけども、とてつもない数字です。いろんなものがこれアパート、集団住宅も入ってのことだろうと思いますけども、そういったことも考えながら、私たちも空き家対策をしっかりやっていきたいと思っております。
(2)ですけれども、不動産業者に依頼して空き家を管理していく考えはないのかということですけれども、これは、今から民間の方と連携をしていくことも大事じゃないかなと、私は思っております。そういったことから質問をさせていただきます。
不動産業者さん、これは大変な仕事、どういうふうになるか、管理はどういうふうにこう捉えていらっしゃるか、割の合わない仕事であれば、そこら辺、非常に無理があるかなと思うのですけれども、お願いいたします、質問をさせていただきます。
47 ◯政策振興部長(谷口 啓君)[ 272頁]
空き家バンクの考え方ということで、政策振興部のほうから御答弁をさせていただきたいと思います。
空き家を不動産業者の方々に依頼して管理していくことは考えられないかという御質問でございます。空き家バンクの登録につきましては、不動産を取り扱っておられます業者さんへ、営業等がございますので、そこを配慮して、不動産業者の方々が取り扱っていない物件を掘り起こして空き家バンクに登録をしていきたいと考えておるところでございます。
登録にいたるまでの情報提供は、議員も御苦労されたようでございますが、自治会、町内会長さん方に御協力をいただきながら調査を行い、登録後の定住希望者からの相談や問い合わせに市の担当部局、地域振興課で行う予定といたしているところでございます。
48 ◯北坂秋男君[ 272頁]
ありがとうございました。(3)です。市と自治会で空き家の所在地などの情報を共有し、対策協議会を設置する考えはないのか。
これは、私、市内の自治会長さんのほうからこういった提案をしたいということで、市と自治会長さんと共有していけば、結構空き家のその情報、データというのを収集していけば、かなりうまくいくんじゃないかなとは思ったのですけども、自治会長さんたちも随分ここら辺、苦慮をしていらっしゃいます。すり合わせというのは非常に大事な部分かなと思っております。
空き家も非常にこう何て言うのですかね、余りこう長く空き家にしておきますと、非常に子どもたちが入り込んで遊んだりとか、やっぱり火災の原因にもなるとかおっしゃっていまして、そこら辺を捉えて質問をさせていただきます。
49 ◯建設部長(島 公治君)[ 273頁]
自治会との空き家の情報の共有などについて御答弁申し上げます。
空き家の情報につきましては、空家等対策の推進に関する特別措置法により、所有者の特定に必要な固定資産税情報の内部利用に限って認められたものであり、これは氏名とか住所とか電話番号までということでございます。知り得た情報をほかに公表することは、個人情報保護の観点からも難しいものと考えているところでございます。
なお、所有者を特定し、所有者の意向を確認の上、承諾が得られた場合に限り、自治会との情報の共有や連携は可能になると考えております。
先ほどの空き家バンクの話がありましたけれども、そういう分については可能になっていくのではないかと思っているところでございます。
また、協議会につきましては、空家等対策の推進に関する特別措置法第7条に基づき、空き家等対策計画の作成及び変更並びに実施に関する協議を行うための協議会の設置も可能となったことから、今後検討してまいりたいと考えているところでございます。
50 ◯北坂秋男君[ 273頁]
わかりました。少しは収穫があったようでございます。
では、ふるさと納税について、これは市長から施政方針の中できちんと説明がございましたので、十分わかりました。
平戸市が13億円というとてつもないふるさと納税をしていらっしゃいますけれども、諫早のほうはそうでもないわけですけれども、その中で私も随分質問をちょっとしようかなと思ったのですけれども、ふるさと納税を子育て支援の一環としてお使いになられることはないのかなと思って、ベビーベッドとかチャイルドシートとか、こういった子育て支援対策で充実を図っていただければなと思っているのですけども、どうなのでしょうかね。
51 ◯財務部長(西山一勝君)[ 273頁]
ふるさと納税につきまして御答弁を申し上げます。
ご承知のとおり、税制上の後押しもございましたので、来年度以降、寄附をしていただける方もふえるのではなかろうかと期待をしているところでございます。
これまでいただいた金額でございますけれども、平成20年から平成27年2月までの期間におきましても、本市では1億2,000万円を超える寄附をちょうだいしております。
このいただいた寄附につきましては、奨学金の貸付制度の充実でございますとか、あるいは地域福祉の活動に有効に利用させていただいております。心から感謝を申し上げるところでございます。
ただいま御提案がございました子育て支援ということでございます。寄附金という性格上、例えば一時的な給付金とかあるいは施設の整備、あるいは調度類の整備、こういうふうに役立てていくのも一つの方策かと思っております。
しかしながら、本市におきましては、現在7つの基金に対します寄附を、寄附をいただいた方の御希望によりまして、一たん積み立てて、積み立てた後はほかの財源も加えながら、有効に利用させていただいております。
御提案いただいた子育て支援というのも一つの方策、大変有用な政策だと思っております。ぜひ子育て支援に係る御寄附をいただいた中には、そういった事業の使途につきましても、十分調整をさせていただいて、御寄附いただいた方の御意思にあうように進めてまいりたいと考えております。
52 ◯北坂秋男君[ 273頁]
今はふるさと納税も友好的に、大事に使われております。ぜひこの子育て支援対策も考えていただきたいと思っております。
もう一つお聞きしたいのですけども、この質問にちょっと反するような質問かもしれません。例えば、100万円寄附をいただいたと。それで、ある自治体には50万円の特産品をお礼でするというところもあるようでございますけども、こういうお考えはもうございませんか。
53 ◯財務部長(西山一勝君)[ 274頁]
本市で制度を設定しておりますのは、予算のほうで御提案を申し上げておりますように、1万円を超える方には特産品の商品相当を、価格としましては3,000円相当、それから2万円を超える方には6,000相当ということで予定をさせていただいていると内容につきましては御説明をいたしております。
これは、あくまでも感謝の意を伝えるという意味で、その儀礼の範囲内ということと、それから特産品の試行という面からの組み立てでございます。
これまで少し過熱気味のということで、各種報道でもあっておりますように、例えば商品の寄附に対する還元率等につきましては、総務省の通達によりまして今後は自粛するようにというような強い要請もあっておるようでございます。本市につきましても、今までの特産品をお礼の気持ちにかえて差し上げると。そういう意味では、金額の過多ではなくて、その内容をもう少し充実をさせる方法もあろうかと思いますので、方策をいろいろ考える中で、その分につきましてのお気持ちに答えていきたいと考えております。
54 ◯北坂秋男君[ 274頁]
ありがとうございます。いろんな方法を講じていただきたいと思っております。
確かにこのふるさと納税というのは、ふるさと寄附金というのが正式の名前のようでございます。1人の方が2,000円を超える寄附を行ったときにおよそ住民税から1割程度、所得税還付、そしてまた住民税から控除されるという制度でございますので、ここら辺、市長のお考えがやっぱり加熱し過ぎてもどうだろうかということでございますので、我々もそこら辺を考えながらやっていきたいと思っております。
次にまいります。最後のJ・アラートです。これは、全国の瞬時警報システムについてということで、あえて私もここで質問をしたくなかったのですけど、この前、議会報告会の中で、「J・アラートを知っているか」、という質問があっております。そのときに、確かに議員全員が半信半疑というのですか、わかった方もいますし、わかっていない方もいますし、そこら辺です。そして、また、私もその質問を聞いた後で、いろんな方に聞いてみました。J・アラートって知っていますかと。やっぱり知らないです。
だからその、非常にこう中身の問題、仕組みの問題だろうと思うのですけども、結局これは全国の瞬時システム、警報システムですけれども、消防庁から流れてきたものを、早く言えば、防災行政無線、それで有線放送を利用して瞬時に市民の方に伝達をするということなのですよね。
だから、そこら辺はシステムがわかっていないのです。別にまた機器があるのかなと。そのJ・アラートという別の機器があるのかなということを、やっぱり思っていらっしゃるのですよ。
だから、私も多分そうだったと思います。非常に勉強不足だったのですけど、最後の防災行政無線を利用し、緊急情報を市民に瞬時に伝達するシステムのことだが、結局、どのような仕組みで情報が伝達をされているのかということを、一応済みませんけどもお聞きいたします。
55 ◯市長(宮本明雄君)[ 274頁]
J・アラートについてでございます。全国瞬時警報システムというふうに言われています。平成21年から全国で運用が開始をされておりまして、国レベルの防災等の情報を消防庁から直接、瞬時に該当する地域の住民の方に一斉に情報伝達を行うための仕組みでございます。消防庁からの情報は、まず通信衛星を通じて、市町村の受信設備、装置で受信をされまして、自動起動装置、人手を介することなくという意味ですけども、各市町村の防災行政無線を自動起動し、消防庁からの音声をそのまま放送するということになっています。
何か新しい機器があるのかというと、あると言えばあるのです、受信装置と自動起動装置がついていますから、あると言えばあるのですけれども、今ある行政防災無線とかそういうものを利用してやると、エフエムにも流れますし、ケーブルテレビのテロップとかにも情報を伝えることができるということでございます。
J・アラートで放送される情報には、弾道ミサイルやテロ攻撃等の国民保護情報、それから緊急地震情報、津波警報等の緊急的な自然災害情報等がございます。
本市におきましても、受信装置はあったのですけれども、それまでは手動で行っていましたけれども、平成25年度に整備いたしました防災行政無線設備にこのシステムが組み込まれておりまして、平成26年度からは人手を介さずに自動的に創出ができるというような仕組みになりました。
防災行政無線設備には屋外スピーカー、それからラジオのFM放送、それからケーブルテレビのテロップ放送、防災メール、ファックス、ホームページへの自動配信ができるものを設置しております。
多様な媒体で、複数の伝達手段、テレビとかも当然そうですし、そういうことで複数の情報手段で入手ができるものと思っております。
全国の一斉訓練が行われておりますけれども、今後とも確実な運用に努めていきたいと思います。
ものの性格上、頻繁にJ・アラートの全国一斉テストをするというわけには、なかなか難しいと思うのです。よく沖縄で誤報が出てみたりとか、全国的にも誤報の例はたくさんございまして、それは人手を介する部分と人手を介さない部分であるのですけれども、人手を介するということになりますと、特に誤報が生ずる危険性があって、住民の方がびっくりされるということになります。
今では全国的に99%以上の自治体でこの整備がなされております。未整備は今、18自治体だそうでございまして、ただし自動で起動できるところと手動で起動をする必要があるところがある。FM放送とか、全国的なテレビとかと同じで、テレビも地震情報のときの音は違います、J・アラートも全く一緒の感じでございまして、地震が起きたりテロとかその危険の種類によって呼び出し音が違ってくるということになります。
そういうことでございますので、ぜひ皆様方に知っていただいて、例えば北朝鮮からのミサイルが飛んできたというときに沖縄のほうでというようなこともありましたし、そういう情報が瞬時に流れるというものでございます。
56 ◯北坂秋男君[ 275頁]
よくわかりました。あと一つ質問をします。
平成27年度から防災行政無線、非常に整備をされるということをお聞きしております。平成26年度にはそんな予算がなかったということで、今からいろんなところで聞こえない、届かない部分を整備をして8月ぐらいには、現場検査もしなければならないということをおっしゃっていましたので、ここら辺、聞こえていない部分、難聴対策はどういうふうにしていらっしゃるのか、お聞きします。
57 ◯総務部長(森 康則君)[ 275頁]
平成25年度に防災行政無線の整備を行って、平成26年度4月から運用開始をしております。先ほど、難聴というお話がございましたけども、やはり機械でございますので、当初設計したとおりに全ての地域に防災行政無線が届くかということになりますと、やはりちょっとそこら辺、問題がございまして、各地域からいろいろ、うちは聞こえないよとか、そういうお話もございました。
それで、平成26年度はそういった実態調査と言いますか、実際に放送をしてみて、その辺の状況をお伺いしていたところでございます。いろんなところからいろんな声をいただきましたので、今度は平成27年度にはそれを踏まえて調査を設計して、子局の増設とかそういったものを今回予算でお願いをしているというところでございます。
58 ◯北坂秋男君[ 275頁]
ありがとうございました。ぜひ平成27年度始まったら、早急にそういう対応をしていただいて、全ての人にきちんと届く、聞こえるというふうにしていただきたいと思っております。
そして、今私質問の中でも、やっぱり結構知らない方がいらっしゃいますので、またことしの防災の前に市報などにJ・アラートの仕組みの問題を、きちんと掲載していただければ、非常にありがたいなと思っております。
それで何かありますか。
59 ◯総務部長(森 康則君)[ 275頁]
J・アラートにつきましては、全国的な訓練は昨年も行いましたが、そのときにホームページ等に掲載して周知をしておりますけれども、まだまだ周知は不十分ということでございますので、広報誌等においても仕組みや放送内容等については、さらに周知を図っていきたいと思います。
ただ、先ほどお話がありました防災行政無線を100%、全ての方に完全にということは無理でございますので、先ほど市長からも話がありましたFM放送とか、あるいはファックス、あるいはメール、そういったさまざまな媒体を利用して、情報の収集に努めていただくようにもお願いをしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
60 ◯北坂秋男君[ 276頁]
では、以上で私の一般質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
61 ◯議長(村川喜信君)[ 276頁]
質問者交代のため、午後1時10分まで休憩いたします。
午後0時8分 休憩
午後1時10分 再開
62 ◯副議長(藤田敏夫君)[ 276頁]
休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続行いたします。
次に、林田保議員。
63 ◯林田 保君[ 276頁]
こんにちは。議席番号10番民主党林田保です。通告に従い、質問いたします。
東日本大震災から、あすで4年が経過をいたします。当時47万人の避難者がおりましたが、現在まだ24万人の方が被災生活を送っておられるということを聞いております。一日も早い復興・復旧を願うものでございます。
今社会では、よく言われております。「現在は、下山の時代だ」と。つまり、現在の日本は成熟社会であると思います。
戦後、日本経済は成長し続けてきました。高度経済成長、いざなぎ景気、バブル景気等。しかし、今の日本にはかつての勢いはありません。少子高齢化も経済成長にブレーキをかけています。経済が縮小し、人口が減少する時代の入り口で、少し立ちどまり、これからの生き方を考えてみる必要があると思います。
縮小の時代であり、「幸せは小商いにある」と言われております。
我が国は、1990年のバブル崩壊以降、長引く不況で経済が停滞し、少子高齢化がこれに追い打ちをかけています。
政治家も企業家もこの状況を何とかしようと知恵を絞っていますが、いまだに有効な解決策は示されていません。
これらは、経済成長の結果であり、受け入れるしかないと言われています。
経済が発展して、人に物が行き渡ると、みんな物を買わなくなるので、先進国の経済が停滞するのは当たり前です。海外市場に活路を求めればいいと言う人もいますが、現在の開発途上国も経済的に豊かになれば、やがて物が売れなくなりますから、延々に経済成長を続けることは、そもそも無理な話なのです。
少子化も経済発展の結果だとも言われています。
世の中が豊かになり、消費文化が進めば、電化製品や外食、それに社会保障などに助けられ、一人でも生きられるようになります。すると、核家族や血縁の必要性を感じない人が出てきて、赤の他人と暮らすなんて面倒だと、結婚しない人も増えています。これでは子どもなんて増えません。
現在、政治が混乱しているのは、縮小経済に向けて政策を見直さねばならない時期に来ているのに、今までと同じ成長戦略に固執しているからでしょう。
現在、降って湧いたように地方創生が声高に叫ばれています。肝心なのは、いかに縦割りとばらまきを排除し、地域の実情に応じた地方創生政策を講じるかであります。
また、地方創生は生き残りをかけた自治体間の競争であると思っております。
いまだに、日本の経営者の多くは、グローバリズムに乗りおくれまいと会社を大きくし、利益を最大化することばかり考えています。しかし、経済が縮小するのですから、これまでの経営戦略ではやがて会社が立ち行かなくなります。
今後は、小商いに加えて、ローカリズム的経営が主になるのではないかと思います。
諫早市における各地域のコンパクトシティもこの考えが必要ではないかと思っています。根幹になるのは、一次産業を主とした考え方だと思っております。
そのためには、各地域の土地利用の現状を把握する必要があります。土地利用の用途は田畑・山林・荒れ地等があり、一番の問題は耕作放棄ではないかと思っております。
そこで、質問をいたします。
大きな1番目、耕作放棄地対策について。
本市の状況はどうですか。各地域毎でお願いします。
64 ◯市長(宮本明雄君)[ 276頁]
耕作放棄地についてでございます。
中山間地域の傾斜地の多さ、それに伴います機械化の限界、農家の高齢化と後継者不足などから、全国的にこの耕作放棄地は増加傾向にあります。
本市におきましても、平たん部はあるものの、中山間地域を多く抱えておりまして、減少には至ってないという状況でございます。
本県は、全国的に見ましても、耕作放棄地の面積及び割合が、高いほうでございます。
本市は、県下13市の中で、西海市、五島市に次ぎ、3番目の耕作放棄地率でございまして、農地面積が8,632ヘクタール、うち耕作放棄地面積は839ヘクタールでございまして、農地面積に占める割合が約10%ということでございます。
各地域ごとに申しますと、大きく差がございます。
諫早地域でございますけれども、農地面積が4,035ヘクタール、耕作放棄地面積が419ヘクタール。率にして10.4%。
多良見地域が1,038ヘクタール、耕作放棄地面積が143ヘクタール。率にして13.8%。
森山地域、これが一番少のうございまして980ヘクタールで、耕作放棄地が28ヘクタール。2.9%。
飯盛地域でございますけれども、776ヘクタールのうち、110ヘクタールが耕作放棄地でございまして、14.4%。
高来地域が、1,049ヘクタールのうち、73ヘクタールが耕作放棄地で、7%。
小長井地域が、764ヘクタールのうち、66ヘクタールが耕作放棄地でございまして、8.7%。
全体では9.7%ということになっております。
耕作放棄地解消につきましては、国と県の耕作放棄地解消の補助事業を活用いたしまして、平成23年度から平成25年度まで12.8ヘクタールの面積が解消をされ、自主的な解消につきましても、36.1ヘクタールが解消をされているという状況でございます。
今後におきましても、補助事業や農地の中間管理事業を利用しながら、放棄地の解消に取り組んでまいりたいと思っております。
いろいろ幻の高来そばでソバの作付が多くなったとか、そういう特色のあるものを生かしながら、土地に合った利用の方法というものが必要ではないかと思っております。
65 ◯林田 保君[ 277頁]
いろんなのを対策されていますが、やっぱり無理なところもあろうかと思うのです。
思い切って、耕作放棄地をもとに返す、山に返すというような方策を考えられたことはありますか。
66 ◯市長(宮本明雄君)[ 277頁]
5年に一度、農地、農振地域も含めてですけれども、農用地について見直しがございます。前回の見直しのときには、山の裾野で、もともとは山林であったものが、戦中や、戦後もですけれども、食糧増産時代に農地になっているというところは、かなり山の周辺部にあります。
これは、道路状況等も十分ではなくて、非常に農地としては不向きな地域ということもありまして、そこは山に返そうということで、一部農地の面積を縮小するというようなことをやってまいりました。
これからも、やはり農家の皆様方の高齢化とか、機械化に適さないとか、そういう部分を考えますときに、利用できる農地と、もともと原野とか山林であったところは山林に戻していくということが、私は大事だと思っておりまして、全体の農地を維持していくというのは非常に厳しいことではないかと。人口減少時代とかいうこともありまして、そういうことでしっかりと保全する農地、しっかりと利用する農地と、もとの姿に戻す農地というものの区分けが必要なのではないかということで、数年前からそういうふうな形で施策を展開しているつもりでございます。
67 ◯林田 保君[ 277頁]
もとに返しても、イノシシのすみかにならないように、その方策をしていかないといけないと思っているのですが、よろしくお願いします。
小さい2点目ですが、耕作放棄地の調査については、どのように調査されたのでしょうか。
68 ◯農林水産部長(山口 悟君)[ 277頁]
耕作放棄地の調査方法ということでございます。
この調査につきましては、農地法第30条に基づき、毎年1回市内全域の農地の利用状況について調査を行っておるという状況でございます。
その方法でございますけれども、農地基本台帳から出力をいたしました調査図、航空写真と、基図と呼ばれる地籍図・地番図を一緒にしたものでございますけど、これを重ねたものを持ちまして、市内全域の農地について目視による調査を行って、その調査図に耕作放棄地の色分けをしているという調査を行っておるところでございます。
69 ◯林田 保君[ 278頁]
これは、先ほど市長からありましたように、5年に一度ですか。1年に一度ですか。どっちですか。
70 ◯農林水産部長(山口 悟君)[ 278頁]
市長が申しました5年に一度というのは、法に基づきまして、調整区域とか農業振興地域の変更をするものが5年に一度ということでございまして、これにつきましては1年に1回ということになっています。
71 ◯林田 保君[ 278頁]
この1年に1度というのは、どなたが調査をされておるのでしょうか。
72 ◯農林水産部長(山口 悟君)[ 278頁]
これは、市内全域広うございますので、各地域の農業委員さんに、業務をお願いしまして、農業委員さんが現場を回って目視をしているということでございます。
時期等については、毎年9月から11月ごろに実施をするということでございます。
73 ◯林田 保君[ 278頁]
それと、これは3点目に移りますが、当然農地基本台帳の活用はどんなふうに、これをもとにして調査をされているのでしょうか。
74 ◯農林水産部長(山口 悟君)[ 278頁]
農地基本台帳の活用ということでございます。
調査をいたしました農地台帳につきましては、農業委員会のほうでは、農地法あるいは経営基盤促進法による農地の貸借あるいは農地の転用、それと農業者年金等の業務あるいは、農業振興課になりますけども、これは農地中間管理事業に伴う事業の調整とか農振・農業用地の見直し、あるいは認定農業者の経営把握の業務です。
それと、その他にも農地保全課でございますけども、これは農業基盤促進整備事業に関することとか、日本型直接支払制度に係る業務など幅広く活用をしているという状況でございます。
75 ◯林田 保君[ 278頁]
この農地基本台帳というのは、以前ありました消えた年金の社会保険庁の年金記録、市役所の住民票に相当すると思うのですが、どうですか。その辺の認識は。
76 ◯農林水産部長(山口 悟君)[ 278頁]
この台帳は、農地の所有者、所在、面積、地目など基本的な事項、それと農地の貸借など、農地の利用状況や利用の意向、それから農地の中間管理事業に関する項目などで構成をされておるというところでございまして、農地に関する全ての情報が記載をされているということでございますので、農地に係る住民票に値するものだと考えております。
77 ◯林田 保君[ 278頁]
4点目に移りますが、現在の本市の農地基本台帳は、最新版という形と思ってよろしいのですか。
78 ◯農林水産部長(山口 悟君)[ 278頁]
農地法の施行規則の第102条に、「農業委員会は、農地台帳の正確な記録を確保するため、毎年1回以上固定資産課税台帳及び住民台帳との照合を行うもの」とされております。
そういうことで、農地基本台帳につきましては、年度当初大体4月から5月でございますけども、固定資産情報との突合を行いまして、その際出ました不一致リスト、アンマッチリストと呼んでおりますけども、その原因を究明して修正を行っているという状況でございます。
また、その後発生をいたしました農地の移動、あるいは利用状況の調査結果についても、これによって耕作放棄地がわかるわけですけども、これにも随時入力をしております。
それと、農地の貸借でございます。これについても、毎月の農業委員会の総会終了後に基本台帳に反映をしているということで、常に最新の情報の把握に努めておるという状況でございます。
79 ◯林田 保君[ 278頁]
わかりました。
農地の売買とか転用を記録するものというふうに、これは基本的な考えですよね。
この中で、今、日本各地で不適切な農地の転用が報道されていますが、本市ではそういうのはないということでいいのですね。
80 ◯農林水産部長(山口 悟君)[ 278頁]
違反転用ということだろうと思いますけども、この件につきましては、耕作放棄地の調査とあわせて農地パトロール調査を行っておるという状況でございます。
それによりまして、数件、農地の違反転用が報告をされております。
その件については、随時、農業委員会とともに、その所有者に対して指導を行っているという状況でございます。
81 ◯林田 保君[ 279頁]
例を挙げますと、農地が半分駐車場になって、そこから駐車場料金をもらっていたとかいろんな話もあります。
それは、地方だけではなくて、都市部もかなりそういうのがありますと。
農地でしたら、やっぱり税金が安いですから。それと、おまけに半分は持って、半分は駐車場経営すれば不正受給になるわけです。
だから、極端に言えば、申しわけありませんけど、この農地基本台帳、その辺を含めて、ざる法ではないのかという話も出てきておるのですけど、その辺の考えはどうですか。
82 ◯農林水産部長(山口 悟君)[ 279頁]
基本台帳につきましては、先ほども言いましたように、毎年固定資産台帳とも突合しておりますし、またそういった違法転用につきましても、随時報告を受けて、それを修正しながら、台帳のほうも修正をしているということでございますので、ざるということではないと思っております。
83 ◯林田 保君[ 279頁]
いろんな話があるのですけど、調査が難しいなと。
どういうのですか、やっぱり、GIS、地理情報システムが発達いたしておりますので、その辺も使って、きちんとすべきではないかと思うのですが、その辺の活用はどう考えますか。
84 ◯農林水産部長(山口 悟君)[ 279頁]
この調査につきましては、先ほども申しましたように、調査図というものを出力いたしまして、A0版という大きな図面でありますけども、それを農業委員さんが現場に持って行って目視で確認をするという方法でございます。
議員が言われますように、最近GIS等も発達・発展をしておりますので、画面上で見ることもできますけども、調査の後、耕作放棄地については、その所有者に対して、耕作放棄地ですということで指導するわけです。
ですから、その辺は根拠となるものをしっかりしておかないといけないという思いもありまして、基本的には、現場に行って目視で調査をするということを先行しております。
また、GIS等については、その分の確認という意味で使用してまいりたいと思っております。
85 ◯林田 保君[ 279頁]
そしたら、税務課との連携はどんなふうになっておりますか。
転売とか何か、変わった場合の情報提供は。
86 ◯農林水産部長(山口 悟君)[ 279頁]
税務課との関係ということでございますけども、農業委員会から資産税課に対しまして、農地転用あるいは非農地の情報を提供しているという状況でございます。
それから、逆に資産税課からは、調査に行った折、農地の移動、あるいは違反転用等の情報を受けておるということで、農地に関する情報の共有化をしているという状況でございます。
87 ◯林田 保君[ 279頁]
よろしくお願いをいたします。
次に、大きな2点目に移ります。中心市街地活性化対策について。
これは、もう4回から5回質問しますけど、あえてまた質問させていただきます。
1、栄町東西街区市街地再開発支援事業の進捗状況をお願いいたします。
88 ◯商工振興部長(藤山 哲君)[ 279頁]
栄町東西街区市街地再開発支援事業の進捗状況についての御質問にお答えいたします。
現在の進捗状況といたしましては、再開発組合から昨年7月に事業計画変更案の認可申請書が提出されましたが、意見書提出期間中に関係権利者お一人から市に対して意見書が提出されました。
この意見書の内容は、地権者名義の土地の一部を施工地区から除外することを求めるものであり、市といたしましては、慎重に審査の結果採択すべき意見であると判断し、再開発組合に対して、昨年10月に事業計画変更案の修正を命じたところでございます。
その後、地権者と再開発組合による協議を重ねられ、最終的には土地の一部を施工地区から除外するという見直しで合意に至り、現在これに伴う事業計画変更案の修正が行われております。
今月3月末までには、変更認可申請が提出される予定と聞いております。
89 ◯林田 保君[ 280頁]
徐々にではあるけど、進んでいるということでよろしいのですか。
90 ◯商工振興部長(藤山 哲君)[ 280頁]
土地の一部を除外するということで、見直し案に対して合意を得たということでございますので、徐々にではございますが、実現性に向けて進んでいるというところでございます。
91 ◯林田 保君[ 280頁]
そうしたら、今の計画で、現在の状況で、市の持ち出しは幾らになるのですか。前は8億円だったかと思うのですけども、もう10億円を超しているのではないですか。
92 ◯商工振興部長(藤山 哲君)[ 280頁]
以前の御答弁で、約9億円近くという御答弁をしたかと思います。
現時点で、まだ最終案はいただいておりませんけども、総事業費が60億円弱、このうち国県の支援が約20億円、市の補助金が約10億円弱、残りの30億円程度が組合が保留床を処分することによって生み出すというように聞いておるところでございます。
93 ◯林田 保君[ 280頁]
今度は2点目なのですが、何が問題なのかというと、最初から計画が少し甘かったのではないかと思うのですけど、途中で地主さんとの話が、前から言うように、了解が取れてないとの話が出ますので、その辺はどう考えますか。
94 ◯商工振興部長(藤山 哲君)[ 280頁]
何が問題なのかということでございます。
ここまで事業が遅延してきた理由としましては、1番目には平成25年10月に組合設立認可を受けた後、東日本大震災の復興事業や消費税増税前の駆け込み需要などの影響から、建設費用が当初計画よりも大幅に増額する見込みとなり、事業計画変更を余儀なくされたことであります。
また、事業計画が変遷していく中で、再開発組合による、地権者の方への説明が十分でなかったことも一つの要因と思われます。
このため、意見書期間中に地権者から意見書が提出され、再開発組合と相互の合意形成に不測の期間を要したものというふうに考えております。
95 ◯林田 保君[ 280頁]
この中で、商業圏というのですか、そこを中心とした商業圏というのは以前と変更はないのですか。
もとの島原まで入れた、あそこまで入れるという話があったのですが、その辺の見直しというのは全然あってませんか。
96 ◯商工振興部長(藤山 哲君)[ 280頁]
現在の見直しの中で、先ほど申しましたように、建築コストが高くなったということもございまして、一部縮小し、タワーパーキングを取りやめたりという取り組みはされております。
それに加えまして、商業床に関しましても、当初5,700平方メートルぐらいの商業床を、現在では3,400平方メートルぐらいに圧縮をされております。
3,400平方メートルといいますと、4月に閉鎖をされる西友さんの約半分ぐらいですので、当然それに伴って考えられる商圏というところも狭い範囲の商圏になろうかとは思います。
97 ◯林田 保君[ 280頁]
3点目に移るのですが、期限はいつまでかということですが、ずっと先ほど部長が言われましたように、10月議会で聞いたら12月、12月に聞いたら3月と。今聞いたら、また延びるという話を聞くものですから、実際期限はいつまでを押さえてやっておられるのか、お聞きします。
98 ◯商工振興部長(藤山 哲君)[ 280頁]
期限についての御質問でございます。
先ほどお答えいたしましたとおり、現在組合においては、地権者の意向を組み入れた事業計画変更案を策定しているところでございます。
平成26年度に予定されておりました実施設計及び権利返還計画には至らなかったために事業計画が大幅におくれております。そのため、改めて平成27年度において、今後の経済情勢も勘案した上で、事業の成立性・費用対効果などを見極めていく必要があると考えております。
具体的な期限といたしましては、今月末に予定されております、先ほど申しました事業計画変更案の提出を受けまして、その事業計画の実現性及び今後の事業継続の可否を慎重に審査した上で結論を出したいと考えております。
もう一つは、もちろん市としても、予算は当初予算では計上しておりません。これは、こういった組合の必須の条件を満足されるかということ、それと平成27年度も引き続き国県の支援を受けられるかどうか、この2つを確認してから、市としては平成27年度、なるだけ早期に結論を出したいというふうには思っております。
99 ◯林田 保君[ 281頁]
4点目の今後の方向性についてですが、新幹線関係で駅前周辺再開発事業と並行事業であるわけですよね。
本当に、これで展望は開けるのでしょうか。どうでしょうか。
100 ◯商工振興部長(藤山 哲君)[ 281頁]
栄町の東西街区と諫早駅東地区でございます。双方の事業を比較してみますと、まず東西街区は第1種市街地再開発事業ということで組合施工でございます。
これに対しまして、駅前諫早駅東地区は第2種市街地再開発事業で諫早市施工でございます。
これは、新幹線の開通までに間に合わせるとか、いろんな要因があって市施工として諫早駅東地区は実施することになっております。
組合施工の区画整理でございますけども、組合の負担も先ほど申しましたように、30億円近くの負担を当然していただくということで大事業でございます。
新幹線が来る中で、駅前地区とのすみ分けと申しますか、その中でできるかという御質問だと思いますけども、現在求められております地方創生あるいは以前から言われております中心市街地活性化、この件につきましては、先ほど議員もコンパクトシティという御発言をされましたけども、その今までのまちづくり、そして今後のまちづくりを考えた上でも、やはり駅前の再開発、そして組合事業ではございますが、栄町東西街区の再開発事業についても、市としては支援を行いたいと考えているところでございます。
101 ◯林田 保君[ 281頁]
組合さん、そこらの商店街の方と市民の気持ちとは、かなりもうかけ離れているのではないかという気がするのですけど、その辺はどういうふうにして市民の関心を東西街区に持ってくるのか。このまま黙っておるのか、何かその辺の方策とか考えたことはありますか。
102 ◯商工振興部長(藤山 哲君)[ 281頁]
おっしゃいますように、かなり遅延しておりまして、市民の方からも栄町の再開発はできないのではないかという声も聞こえてきているところでございます。
その辺は、先ほど申しましたように、諫早市としては、やはり中心市街地の活性化の中で、旧来からある栄町の灯を消すわけにはいきません。
もともと諫早市の中心市街地は、諫早大水害以降、本明川沿いに中心部の区画整理とか、あるいは昭和40年代には国民体育大会を契機にしたバスターミナルの建設と、駅前に公共投資あるいは民間の投資が繰り返されてきております。
その後、昭和50年代にはニュータウンの建設、40年代ですか、それと中核工業団地、そしてまた高速交通時代には、インターを中心としたまち、それと今ニーズが高い大型商業施設、いろんな市民の御要望もあります。
こういった中で、諫早市全体のまちづくりを考えた場合に、やはり諫早市の核といいますか、中心部の再活性化というのは非常に重要な命題と思っておりますので、この辺のことにつきましては、やはり市が中心となって、このまちづくりの必要性、単に商店街とかアーケードの建てかえではなくして、将来の諫早市のためのまちづくりということは、市が率先してPR・宣伝をしていく必要があろうかとは考えています。
103 ◯林田 保君[ 281頁]
くどいようですが、最後にもう一回お聞きします。
誰のための事業をされておるのか。目線はどこにおいてされておられるのか、わかりません。
それも含めて、前にも言ったことがあるのですが、こういう大型スーパーができるときは事前に開発して、それから地域のスーパーとか何かのレシートまで集めて、1年か2年かけて、そうしたらこの時期にはこれが売れるということで、きちんと戦略を持って開発が進出されるのです。
その辺は、今回はあったのでしょうか。何がメーンで、いつも言うのですが、何が目玉で、何が売りなのだと、どこを見ているのだと。この辺は、やっぱりきっちりしてやらないと、どうかなと思うのですけど、どうですか。
104 ◯商工振興部長(藤山 哲君)[ 281頁]
誰のための事業かと申しますと、率直に申しまして市民のための事業でございます。
これは、現在の諫早市民のためでもございますけども、先ほどから申しましたように、将来の諫早市民、諫早市のまちづくりのための各事業というふうに考えております。
これが、単にスーパーとか店舗の出店であれば、議員がおっしゃいますように、商業ベースでの調査が必要かと思います。もちろん、テナントリーシングの中ではそういったこともされていると思いますけども、これは第1種の市街地再開発事業でございまして、延べ床面積としては2万平方メートル弱の規模でございますけども、その中で店舗面積地はわずか3,400平米でございます。
そのほか、住宅と申しますか、マンションとか、あるいは保育所、それとこの再開発事業を行うことにより、土地の高度化が図れます。高度化をするということは、それだけ公開空地という都市のオープンスペースができます。ここを広く市民のために、開放して使っていただきたいという考えもございます。
もう一つ、お話しさせていただければ、商工会館も、これは第1種市街地再開発事業で行いました。もともと狭い道路のところに古いビルとか市営駐車場がございましたけども、それも高度化することによって、都市計画道路といいますか、道路空間あるいは緑道の空間を生み出しておりますし、図書館の横とかもそうでございます。
やはり、都市の中心部を高度利用することによって、それだけ市民の皆さんに公開できるスペースを設けて、市民全体が活用していただくという目的もあろうかと思います。
105 ◯林田 保君[ 282頁]
ぜひ、つくってよかったと言われるような市街化、東西街区の開発をよろしくお願いいたします。
次、3点目。自転車の安全運転について。
自転車は、誰でも乗れる身近な乗り物ですが、手軽さゆえ事故も多く発生しています。4月から学校関係は新学期が始まり、自転車での通学区域が新たに新しくなる生徒たちもいるので、特に注意が必要ではないでしょうか。
また、事故等も増加するのではないかと危惧しております。
軽い接触事故でも深刻な被害につながります。
事故の例として、平成25年、当時小学5年生が起こした歩行者との衝突事故に対して、何と9,500万円の高額賠償の裁判が決定しまして、保護者に命じられました。子どもでも加害者になり得る現実を認識させる判決でした。
自転車と歩行者や自転車単独、自転車同士の事故は、2003年には全国で1万443件、うち死亡事故は61件だった。2013年は8,141件、死亡事故は93件になりました。死亡事故が割合件数ともにふえています。
被害者の多くは、高齢者であるというのが言われております。というのは、どうしても運動神経がちょっと落ちてくるものですから、バランスを崩してというのが結構多いみたいでございます。
そこで質問いたします。平成25年6月公布の道路交通法改正の要点は、何ですか。どう変わったのですか。お願いします。
106 ◯市民生活環境部長(佐藤雅之君)[ 282頁]
平成25年6月公布の道路交通法改正の要点についてお答えをいたします。
この改正では、自転車利用者への対策、悪質危険な運転者への対策、一定の病気・症状がある運転者への対策の大きく3点の改正が行われております。
その中の自転車利用者への対策は、自転車の交通事故を防止する目的で改正されました。
改正内容ですが、1つ目として自転車のブレーキがない、または、きかないと認められる場合、警察官はその場で停止させ、検査できるようになり、ブレーキ整備不良と認められた自転車に対しては、その場でブレーキ整備などの応急整備をとることや整備できない自転車の運転中止を命じることができるようになりました。
この警察官の指示に従わない場合は、5万円以下の罰金が処せられることとなります。
2つ目として、自転車の路側帯通行方法の規定の整備が行われ、改正前は自転車等の軽車両が走行できる路側帯では、双方向の通行が可能でしたが、路側帯内での自転車同士の事故防止のため、自転車等は道路左側に設けられた路側帯のみが通行可能となりました。
3つ目として、信号無視や酒酔い運転など、14項目の悪質な違反を繰り返す自転車運転者には、安全運転を行わせるための講習の受講が義務づけられ、命令を無視して受講しない場合には5万円以下の罰金に処せられることとなりました。
107 ◯林田 保君[ 283頁]
再質問しますが、これによって効果はどのくらいだと思われますか。部長は。
108 ◯市民生活環境部長(佐藤雅之君)[ 283頁]
法改正による効果はどのくらいかということでございますけども、警察では法改正を受け、趣旨の徹底と実効性を高めるための啓発活動と、悪質な違反者に対しては積極的な指導、取り締まりが行われております。
新聞報道によりますと、昨年全国では自転車での法律違反行為に対し、刑事処分対象として7,716件の交通切符、赤切符が交付されたとのことです。
長崎県においても、悪質な自転車運転による交通事故の発生に関連し、昨年3件の交通切符の交付、検挙があっております。
このように、悪質危険な交通違反者に対しては、検挙措置が講じられるなど、厳正な対処がなされていることからも効果は出ているものと思っております。
109 ◯林田 保君[ 283頁]
質問の小さい2点目ですが、対象者への周知徹底はどのようにして行われますか。
110 ◯市民生活環境部長(佐藤雅之君)[ 283頁]
対象者への周知徹底はどのようにしているのかという御質問です。
市内の小中学校においては、今回の法改正に限らず、学校単位または学年単位で交通安全に関する講習や自転車教室が開催されており、自転車通学を許可している中学校においては、自転車点検等を実施している学校もございます。
市内高等学校におきましても、定期的に交通安全に関する講習や自転車通学をしている生徒の自転車点検が行われており、一部の高校では通学路上での指導も行われております。
市や警察も市報やホームページ、エフエム放送、職場での交通安全講習会を通じ、また年4回の交通安全運動に当たり、自治会老人クラブ、交通安全母の会などの関係団体に対する協力要請を行う中で、法改正に係るチラシや資料を配布し、周知徹底を図るとともに、おのおのの立場での安全教育の推進と啓発をお願いしているところでございます。
また、小野島町の干拓の里には自転車体験ゾーンもあり、この施設を利用して諫早市交通安全協会が交通安全教育の実施をされております。
111 ◯林田 保君[ 283頁]
対象者に、やっぱり事故の事例をこんなのがあるのですというのも教える必要が、保護者も含めて、あるのではないかと思うのですが、その辺はどうですか。
112 ◯市民生活環境部長(佐藤雅之君)[ 283頁]
先ほど議員がおっしゃいましたように、自転車の運転者が加害者となって高額な賠償請求が出ているということは、マスコミ等も大きく取り上げられた件でございますので、そこら辺はある程度皆さん御存じかなと思っています。
保護者の方につきましても、やはり家庭内において、子どもさんに対して、自転車の運転のルールとかマナーについて、話をしていただくためにも、やはり保護者の方にもそういう周知は必要であると思っております。
113 ◯林田 保君[ 283頁]
ぜひともそういうこと、事例を挙げて、これだけではなくて、極端な話、女子高校生が携帯を操作しながら歩行者とぶつかって5,000万円と。大体5,000万円以上が7件か8件出て、一番大きいのが9,500万円で。子どもたちは払えないものですから、大人がそれをかぶらないといけない。裁判ですから。もう決定しているのですから。
だったら、もう親も大変だし、子どもも一生それを負っていかないといけないものですから、特にそういうのは新学期が始まりますので、注意していただきたいなと。よろしくお願いします。
それから、3点目ですが、事故防止の対策は、何か考えておられますか。
114 ◯市民生活環境部長(佐藤雅之君)[ 283頁]
自転車事故防止の対策ということです。
先ほど申し上げましたように、自転車運転者が加害者となる事故が増加して、多額の損害賠償が発生した事例も出ております。
諫早市内では、幸いなことに、先ほど申しました講習会等や警察での指導により効果があり、自転車事故の発生件数・負傷者数とも年々減少しております。
例を挙げますと、平成22年で県下で344件あった事故が、市内では57件の自転車事故が発生しております。それが、平成25年で申しますと、県内で270件、市内で42件ということで件数も減ってきていると。こういうことで講習等の効果が出ているのかなということを思っております。
また、ことし6月1日からは、悪質な違反を繰り返す自転車運転者には安全運転を行わせるための講習の受講が義務づけられます。
市といたしましても、今後とも警察や学校、自転車販売店などの関係機関と連携して、自転車の安全運転の意識高揚と交通事故防止に取り組んでまいりたいと考えております。
115 ◯林田 保君[ 284頁]
対策として、モデルケースとして、自転車専用レーンをどこかにつくって、そこを走らせるというような考えはお持ちではないですか。
116 ◯市民生活環境部長(佐藤雅之君)[ 284頁]
自転車専用のモデルレーンの設置をということですけども、モデルケースということではありませんが、市内では1カ所、自転車レーンが整備をされています。
場所は、県立総合運動公園園内道路で、競技場北口から市中央体育館の南側の交差点までの直線約180メートルの区間で、車道の両側に幅員約1メートルの、ブルーに塗ったところなのですけども、自転車専用の通行帯が設置をされています。
今後の設置につきましては、道路管理者とか警察とも協議をしながら検討してまいりたいと考えております。
117 ◯林田 保君[ 284頁]
14項目の悪質な違反についても、皆さんに周知報告をして徹底していただきたいと思います。よろしくお願いします。
次に、大きな4点目です。選挙事務について。
去年の話なのですが、全員協議会でも話がありましたけど、一連の不祥事を踏まえて選挙管理委員会としてどのような対策を講じるのですか。
4項目あったものですから、4項目とも、どうするのだということではっきりお願いをいたします。
118 ◯選挙管理委員会委員長(古川信經君)[ 284頁]
ただいまの質問にお答えいたします。
まず、全体的なことですが、問題点はどこにあるかということを事務局、委員一緒に工程分析をして改善をいたしました。問題点は、選挙ごとに投開票の仕組みが異なり複雑にもかかわらず、個々では管理が十分されています。ただし、総合的な管理がされておりません。特に開票作業では全体的な開票作業の流れがよく見えない。開票指揮者が全体を把握できる仕組みになっていない。
統制が取りづらい。小選挙区の開票では読み取り機がなくて手作業をやって、少し混乱をいたしました。問題発生時の処理の方法が明確になっておりません。などがありました。改善策といたしましては、投票では投票数を正確に把握する仕組みを検討するということで、まず、投票用紙の在庫管理。これが不十分でしたので徹底的にやることにいたしました。
そして、交付数と在庫数の棚卸し、これも実数をしっかり把握するということにいたしました。あとは正確な交付をどのようにしてもらうか、そして集計のフォーマットを整備、どうするか。
一番大事な職務は、職務代理者なのですが、職務代理者との綿密な打ち合わせをしなければいけないということで、まとめております。
開票では工程を分析し、開票の流れがみんなに見えるように工夫をいたしました。本流と支流を分けて、管理をすることにいたしました。各工程ごとの点検のポイントで数票の二重確認をするということにいたしました。
そして、バーコードを導入いたしました。不一致の分析方法、これもどのようにどの集計表をつなげて全体的に管理をするかということで整備をしてあります。
課題は投開票従事者の人員確保に非常に苦労しております。これにお手伝いいただける方は基本的にはボランティアであって、選挙管理委員会が強制的にこの人というような仕組みにはなっておりません。
これを少し苦労しておりますが、市のほうでもこのようなことに対しては、これからいろいろ支援をしていきたいというような話も伺っていますので、これは十分に対応ができるようになると思います。
そして、このボランティアの方は数年に1回しか投開票に携わらないわけです。そうすると、なかなか周知徹底、そして教育、訓練という面において非常に難しい問題があります。それも、丁寧に教育訓練をするようにということで、手続きをつくりまして、その手続を開票、投票の前に皆さんにしっかり説明し、職務代理者がなお現場で確認し、周知をするということを考えております。
あとは、先進開票への設備投資。小選挙区はさっき申しましたように読み取り機が足りないので手作業になってしまっています。この辺も課題としては検討していかなければいけないと思います。
それから、総合管理者指揮者の養成等がございます。詳細については、土日返上でまとめてくれました事務局長が説明をしたいと思います。
119 ◯選挙管理委員会事務局長(中道隆昭君)[ 285頁]
詳しく説明がされましたので、私は補足をする感じで御説明をさせていただきたいと思います。
議員が4つの間違いを一つひとつということでのお話でございますが、原因は大きく2つに分けられるかなと思っています。1つは、やはり数値の確認が不十分。不十分というのは確認そのものはやっているのですけども、確認をしたその結果をきちっと残す仕組みがなされてないという。そういう意味で確認が不十分。
もう1つは、今、委員長も詳しく説明をしましたけれども、選挙管理委員会の事務局5人で毎回選挙のたびにお手伝いをお願いしますが、作業の説明資料というのはちゃんときちんとできているのですけども、個々の作業の手順というのを、きちんと説明をして理解をしていただくための手順書をつくって徹底をすることが不十分だったという、この2つかなと思っています。
それでは、改善の作業としましては、やはり経験者とそうでない職員等の業務を分けまして、作業そのものを標準的な作業と例外的な作業ということで、それぞれ投開票の作業の事務を分けまして、例外的な作業、事例的にはそんなに件数は多くないので、こちらは経験者の方を配置してお願いをしようと思っています。
あとは、やはり作業を徹底するために作業ごとの手順書や、投票所、開票所のレイアウトなどをつくりまして説明を徹底していきたい。また、数字の確認をするやり方ですが、やはり確認をしたという結果をきちっと残すような仕組みをつくっているという状況でございます。
120 ◯林田 保君[ 285頁]
私は具体的に何がどうしたんだということを聞きたかったのですけど、まだこういうのは問題がある、やっていかないといけないという話が多ございます。4月の3日から12日は、もう県議選挙が始まります。その中でやっていこうと思うとか、やらないといけないではなくて、しないといけないならシミュレーションをして本当にそれが効果があるのかと、確認する必要があるんじゃないですか。
やっぱり、正確さです一番は。今まででてきたのはほとんどヒューマンエラーでしょ。仕組みを幾らつくっても人間がする事だから、それだったら何もならない。そこをどうするのだというのが対策でしょ。しないといけないと思っておりますとか、それはいいです。誰でも思っている。
猿でも反省します。この期に及んでまだしないといけないと思っておりますとか、徹底しますとか。何がどうしてシミュレーションはいつ、どうしてこうした、これだけ結果が効果がありますよというぐらいのは出てこないのですか。
どうぞ。
121 ◯選挙管理委員会事務局長(中道隆昭君)[ 285頁]
今は、内容をこういうことでやりたいということでお話をしました。それで、内容は既にマニュアルとして作成をいたしておりまして、今回の県議選挙ではそれに基づいて実施をしていくと考えております。
122 ◯林田 保君[ 285頁]
具体的に言いますけれど、人間がすることですから間違いがあるかもわかりません。それは原点に戻ってJR辺りがやっております。民間でもやっております。指差し呼称するぐらいの気持ちでないと終わらないです。
あの人に任せていたら、ベテランがいなかった、とか意味がない。ベテランつくればいい。それで解決するのなら、できないのでしょう。そのぐらいの指差し呼称をするぐらいの、はがきよし、確認よしと1回1回言うぐらいの気持ちになりませんか。
123 ◯選挙管理委員会事務局長(中道隆昭君)[ 285頁]
参考にさせていただきたいと思います。
124 ◯林田 保君[ 285頁]
ぜひ、実施してください。楽しみにしておりますので。
125 ◯選挙管理委員会委員長(古川信經君)[ 285頁]
御指摘のとおりスケジュールをつくって、今、シミュレーションのところに入っています。それで説明の機会がもう決まっておりますので、そこのところで説明をしっかりするということにしたいと思います。
それから、今、言われましたが、指差呼称、その方法も例えば本流と支流に分けました。では、支流のところの動かし方はどうするのだということをシミュレーションをしました。例えば、支流のほうでは出てきたものは赤いかごに入れて、その赤いかごは表紙がついていまして、どこからどこに持って行きなさいと、それがしっかり見えるようにということでシミュレーションをしております。
我々は、一番気にかけておりますのは現場でしっかり説明をするということで、職務代理者に徹底的に現場での仕事の仕方。それを投票、開票の前に説明するということで、今度の責任者会議のときにじっくりとお願いをし、実行をしていきたいと思っております。
126 ◯林田 保君[ 286頁]
効果が上がることを期待しております。
小さい2点目に入ります。去年の12月の定例議会で、同僚議員の一般質問で委員長が本年4月施行の統一自治体選挙、県議選挙から真津山地区での期日前投票を行う旨の答弁があったが、どうなったのでしょうか。全員協議会では断念をするという話があったのですが、一般質問の壇上で皆さんの前でしたのだから、ここで何でそう変わったのかをお願いします。
127 ◯選挙管理委員会事務局長(中道隆昭君)[ 286頁]
真津山出張所での期日前投票につきましては、期日前投票の仕組みが非常に利便性が高いということ。そして、地元からの要望もあった。委員会で、投票環境をどうよくしていくかということでの論議を重ねる中で、パイロット的に真津山出張所で期日前投票所を開設していこうということで、今度の県議選挙でそういう方向性で決定をしていただきまして、準備を進めていたところでありますが、残念ながら衆議院選挙で、ただいまの御指摘にありましたような管理執行上の問題を引き起こしまして、今度の県議選挙につきましては、万全を期したいというふうなことで地元の皆さんの御意向もお伺いをいたしまして、開設を延期ということでさせていただきと思います。
128 ◯林田 保君[ 286頁]
断念をしたら、どうして12月議会でやりますと、実施すると断言されたのか。検討したいと言ったなら私はいいと思うのですけど、断言したということは準備ができているというふうに思うのです。あまりにも発言が軽すぎはしませんか。委員長どう思われますか。
129 ◯選挙管理委員会委員長(古川信經君)[ 286頁]
私が断言いたしました。断言したのですがまずネットワークが構築されております。それで、先ほども申しました職務代理者が初めての期日前投票の箇所でもありますので、絶対行かなければいけません。
ところが、その職務代理者の派遣と今回の県議選挙集中に振り分けると、どうしてもやっぱり派遣できないという障害が起こりました。どちらを優先するかということで、今回は県議選挙の正確な投開票のほうに集中するという判断で延期を皆様にお聞きし決定いたしました。
130 ◯副議長(藤田敏夫君)[ 286頁]
質問者交代のため、しばらく休憩いたします。
午後2時11分 休憩
午後2時20分 再開
131 ◯議長(村川喜信君)[ 286頁]
休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続行します。
次に、黒田茂議員。
132 ◯黒田 茂君[ 286頁]
結の会の黒田でございます。
きょうは、10項目通告しておりますが、その前にちょっと一言、諫早市は合併して10年たちました。私も合併後の議員ですので、議員としてもちょうど10年たちまして、この前ちょっと整理をしていましたら、どんなことをやってきたのかなと、議員だから大したことはできないのでしょうけど、市長と違って。
200項目ぐらい、いろいろ皆さんからの要望とか、そういうのが結構自分なりに頑張っていたんだなと思いながら、感慨深く思っておりましたけど、議員活動も諫早市とともに、しっかりとまた頑張っていきたいというふうに、改めて思った次第です。
それから、もう一つ、V・ファーレン長崎もちょうど10年を迎えているのです。誕生前から私もかかわってきて、Jリーグに誕生してちょうど10年たちまして、これもようやく一歩一歩ステップを上がっておりますので、ぜひ応援を。
ただ、先日の日曜日の開幕戦は残念ながら0対1で負けまして、ちょっとがくっと来ましたけども、5,500名の方が応援に駆けつけていただきまして、ぜひ今後とも応援をしていただければ、ありがたいなと思っております。
それでは、まず1つ目、まちづくり総合戦略推進本部についてですが、1)専担者を置くのかということです。専担者というのは、専門にそれを担当していただく職員という意味合いでございます。
133 ◯総務部長(森 康則君)[ 287頁]
諫早市まちづくり総合戦略推進本部に専担者、専任職員を配置するのかというお尋ねでございます。
今回の地方創生の本市の対応といたしまして、5カ年間の地方版総合戦略を策定し、各部署が少子高齢化対策や人口減少対策などの、地域活性化関連施策を総合的かつ計画的に実施する上では、横断的な施策の調整等を行うため、市長を本部長、各部局長を本部員とした諫早市まちづくり総合戦略推進本部というのを設置したところでございます。
この総合戦略推進本部の運営におきましては、事業を実施する各部署との密接な連携、それから総合的な調整が不可欠でございます。これを担当する専任の職員の配置については、必要ではないかと考えております。
134 ◯黒田 茂君[ 287頁]
わかりました。
2番目の若手職員は入るのか。
きのうもちょっと同僚議員が質問してましたが、特に私の場合は20代、30代前半としております。そして、特に子育て世代の職員をぜひ男女ともに入れてほしいなというふうに思うのですが、いかがでしょうか。
135 ◯政策振興部長(谷口 啓君)[ 287頁]
まちづくり総合戦略推進本部に若手職員が参画できるのかという御質問でございます。
諫早市まちづくり総合戦略推進本部の中に作業部会という下部組織を設けております。その中で職員を参加させていきたいと思っております。
その中で、昨日も申し述べましたように、幹事には各部局の次長並びに各支所の地域総務課長を充てております。関係各課の中で、その下部組織として、意見集約をするため、若い職員や女性職員もその中で意見を反映していくために参画をさせたいと思っております。
ただ、子育て世代という年齢的なものもございますけれども、そういう若い世代の意見を本部の中で活用していくということには変わりないと思っております。
136 ◯黒田 茂君[ 287頁]
ぜひ、今回の主なテーマの一つ、地方創生の、その中でも子育てというのが大事なポイントだと思いますので、若い世代の中の、特に子育てに携わっている職員あたりを入れていただきたいというふうに思っております。
それと、もう一つは作業部会でしっかり、せっかくつくり上げた、すばらしい案かどうかわかりませんけれども、すばらしい案を先輩たちが潰さないように、ぜひ若手の意見をしっかりと、これはいいと褒めてやりながら、取り上げていただくようにというお願いを、お願いというか、この点については、政策振興部長、そういうことはないでしょうね。
137 ◯政策振興部長(谷口 啓君)[ 287頁]
しっかりとした議論を踏まえて、政策を策定していきたいと考えております。
138 ◯黒田 茂君[ 287頁]
次に、3)特区申請。国も特区を大幅に認めますと言っております。
諫早市においても、何かそういう、諫早市でできるようなものがないか、一つぐらいはチャレンジしてほしいのですが、どうでしょうか。
139 ◯政策振興部長(谷口 啓君)[ 287頁]
諫早市の活性化のために、特区申請を考えないかという御質問でございます。
特区につきましては、国が定めました国家戦略特別区域において、規制改革等に施策を総合的かつ集中的に推進をするという国家戦略特区、それから地域の先駆的な取り組みに対し、総合的に支援する総合特区、及び現場ニーズに基づく構造改革の推進及び地域の活性化を目的とする構造改革特区の3つが現在ございます。
それぞれ国から認定を受け、規制の特例等の支援措置が受けられるようになっております。
今後、総合計画や総合戦略を策定していく中で、特区の申請につきましても、法律改正等の様子を研究しながら検討してみたいと考えております。
140 ◯黒田 茂君[ 288頁]
ぜひ、諫早ここにありというのを国にも示していただきたいなと思います。
5)の議会には提案するのかということです。
これは、総合計画が当然議決事項ということで、提案していただくようになっているのですが、この総合戦略はどうされるのかな、条例か、あるいは議案かで提案していただくのかなという質問です。
141 ◯政策振興部長(谷口 啓君)[ 288頁]
策定をいたしました総合戦略の案を議会に提案するのかという御質問でございます。
諫早市議会基本条例の規定により総合計画、10年の計画でございますが、市の総合的かつ計画的な行政運営の指針を示すものでございまして、市全体の総意により作成することが重要であるため、市民の代表である市議会の議決を経ることとされておるところでございます。
一方、総合戦略につきましては、人口減少対策を中心としたソフト事業に関する計画でございます。いわば、総合計画の下部の計画、実施計画として位置づけられるものであろうと考えております。議会の御意見をさまざまな形で拝聴しながら総合戦略については策定していきたいと考えております。
142 ◯黒田 茂君[ 288頁]
議会に提案はしないけど、議会の意見は聞きながらやっていきたいということですか。
143 ◯政策振興部長(谷口 啓君)[ 288頁]
策定の間に、例えば議会の意見を拝聴するとか、中間的な素案を、提出といいますか、皆さんにお示しして御意見を賜るという場は設けていきたいということでございます。
144 ◯黒田 茂君[ 288頁]
わかりました。ぜひ、楽しみにしたいというふうに思います。
部長が答弁する前に、市長が首を振られるので、これはやっぱり後ろ向きの回答かなと思ったら案の定そうだったです。
ぜひ、我々も意見を一つでも二つでも言わせていただければと思います。
それで、4)なのですけど、いつまでに完成させるのか。これ前も出ましたよね、全員協議会では課長は、たしか年度内にと言われたのです。今度の議会で、部長は年内にと言われたですものね。年内にということは、12月末だろうと思うのです。あと1回尋ねれば、9月末ぐらいが出るのかなと思ったのですが、部長、どうですか。
145 ◯政策振興部長(谷口 啓君)[ 288頁]
総合戦略をいつまでに完成させるかという御質問でございます。
総合戦略は、国からの要請で平成27年度中に策定することが、これはもう全1,800地方自治体、全てでございますが、平成27年度中に策定をするということで求められておるところでございます。
現在、平成28年度を初年度とする第2次の諫早市総合計画の策定に向けて、昨年から基礎調査を行いながら準備を進めておるところでございます。
先ほども申し上げましたが、総合計画は、総合的な振興を目的としたものでございます。
総合戦略は、いわば総合計画の下部の計画、実施計画として位置づけており、人口減少対策を中心とした戦略ということでございます。
総合計画の策定には、総合計画審議会の意見を聞く必要がございます。
一方、総合戦略の策定につきましても、住民代表や産業界、行政機関、大学、金融機関などで構成する組織での審議が求められるところでございます。
総合計画は、12月までに成案になるように取り組んでいきたいと我々も考えておりますので、総合戦略もこれと歩調を合わせながら策定していきたいということで、年内にというようなことで考えておるところでございます。
146 ◯黒田 茂君[ 288頁]
ぜひ、頑張っていただきたいと思います。
ちょっと項目が多いので、次に大きな項目を。
諫早発の起業者の発掘・支援についてということで、これも私、過去に何回か質問しておりまして、今回空き室の提供とか、空き室というのは、諫早市で抱えているそういう空いたスペースとか、あるいは同僚議員も質問されていましたけど、家賃の一定期間補助とか、そういうことによってこの諫早発の起業者を育てて支援してほしいということです。
147 ◯商工振興部長(藤山 哲君)[ 288頁]
諫早発起業者の発掘・支援についての御質問にお答えいたします。
起業者の方への育成施設といたしましては、県の施設として長崎ビジネス支援プラザが出島交流会館にあり、低額の家賃で借りることが可能でございます。
また、本市におきましては、平成15年度から平成21年度にかけて創業時における家賃補助や初期投資に対する補助事業、いわゆるチャレンジショップ事業を実施し、期間中に創業された方が23名おられましたが、現在でも諫早市内で営業されているのは2名のみとなっております。したがいまして、現時点では家賃補助等の支援は考えておりません。
本市の創業者に対する支援としましては、創業支援資金融資事業と利子補給事業により創業者の資金調達の円滑化を図っており、平成27年度からは貸付利率を現行の1.5%から1.4%に引き下げ、これは県内で最低の利率でございます。
なおかつ、その2分の1を3年間利子補給するなど、資金面の支援により市内における創業を促していくこととしております。
148 ◯黒田 茂君[ 289頁]
想定内の答弁でしたけども、前回同僚議員のときも、アエルの補助の件は出ましたよね。23件、そして2件しか残っておられないと。その要因というか、何でそういうことになったのかというのは、部長はどう考えられているのですか、評価は。
149
◯商工振興部長(藤山 哲君)[ 289頁]
やはり創業者の方といいますのは、資金調達が非常に難しいと。最初家賃が安くて入っても、資金繰りが悪くなってというのが一つの大きな要因だろうと思います。
それで、先ほども申しましたように、資金面については低利の融資を借りられるように、そしてまた3年間は市がその2分の1を補給する制度、これは県内にどこにもございませんので、諫早市としては立ち上がりの資金面で強力なバックアップが必要だろうと考えております。
150 ◯黒田 茂君[ 289頁]
要するに、アーケードの実態です。あそこで商売を始めるということ。しかも、たしか2階が中心だったですよね。かつ、1カ所で同じような店舗が配置されたというか、スタートされたと。こうなれば、やっぱりそれは大変な御苦労もあったのだろうと思うのです。通行者自体が少ないわけですから。そういう環境の中でしても、なかなか大変だろうなと私は思います。
だから、市内全域で頑張って、諫早で立ち上げたいという人がおれば、そういう人を手助けすると。もちろん今部長が説明したような制度はありますけど、もっともっと手短な、そういう支援というのをやってほしいなと思うのですが、そういう私の意見について、どう思われますか。
151
◯商工振興部長(藤山 哲君)[ 289頁]
起業者の支援というのは、非常に難しいお話でございます。全国的にもいろんなことを試されておりますけども、諫早市の結果とすれば、23名から現時点で2名に減ったという厳しい状況もございます。
しかし、今求めておられますのは地方の創生ということで、まちづくり・ひとづくり・しごとづくりというのが大きなキーワードでございますので、今後総合戦略の計画を立てる中で、何か全国的な事例で参考になるようなものがあれば、そういったものも参考にしながら、諫早市として考えをまとめることができればと思っております。
152 ◯黒田 茂君[ 289頁]
私も今回の10項目提案していますけど、これは今回だけに限らず、当然主線はぜひ総合戦略の中に最悪入れてほしいなという意味合いで全項目を提案しておりますので、あとの質問についても、そういうつもりでやっていきたいと思います。
商工会議所も、創業支援については、商工会議所の活動方針を拝見すると、特に今年度はやっぱり地方創生に絡んで非常に力を入れておられます。だから、この商工会議所と、それから大学とも連携をするということなのですよね。それと、もう一つは金融機関とも連携をするということですから、ここら辺でタッグを組んで、ぜひ創業コンテストとか、諫早でそういうのをやってみようとか、そういう、部長、意気込みはいかがですか。
153
◯商工振興部長(藤山 哲君)[ 289頁]
議員がおっしゃいますように、今後は諫早市と商工会議所、商工会、商工団体だけの連携ではなくして、「産官学金」というふうに言われています。そのほかにも「労」とか「言」とかも言われていますけども、商工振興部の中で議論をして、そしてまた国のほうからいろんな計画等の情報が来ております。
その中では、やはり市と商工団体、そして大学、そして今おっしゃいました金融機関、ここの連携強化が非常に重要であるということで、いろんなスキームのなかで、例えば創業支援に対しても、そういうスキームをつくったところには補助を手厚くしますとか、いろんなことを国から情報が流れてきておりますので、これまでも連携をしておったつもりでございますけども、今後はますますその辺は強化をしてまいりたいと思います。
154 ◯黒田 茂君[ 290頁]
金融機関も、今はやっぱり少子化というのを厳しく捉えていまして、自治体との連携をして、業績アップにつなげたいという意向を強く持っておりますので、ぜひ金融機関あたりも大いに利用して、というか、言葉は悪いですけど、連携をして、チャレンジしていってほしいなというふうに思っております。
この次の大きな3番も関連することなのですが、中小零細事業者の育成について。
2番は、創業に絞ったものですが、この3番は今ある諫早市内で商売をなさっている5,900事業所、ここの底上げ、こういう意味合いで質問するわけですが、国においてはこの小規模事業者持続化補助金というのが一応現在取り扱われております。
当初は、64億円ぐらいから今年度が166億円ぐらいの予算を大きく引き上げて、全国で展開されているということで、事業費の3分の2で上限額50万円以内みたいですけど、これに諫早市がぜひ首を突っ込んで、幾らかでも頑張りますという表明をしていただきたいというのが今回の3番でございます。
部長、お願いします。
155
◯商工振興部長(藤山 哲君)[ 290頁]
小規模事業者持続化補助金についての御質問でございます。
この補助金は、持続的な経営に向けた経営計画に基づく小規模事業者の方の地道な販路開拓などの取り組みに対して、議員がおっしゃいますように、事業費の3分の2、限度額50万円を国が補助するものでございます。
補助率が非常に高くなっているのが特徴でございます。
このように有利な補助制度でございますので、これも現時点では市の補助をさらに上乗せするという考えは持っておりません。
先ほどと同じになるかもしれませんけども、本市におきましては、中小企業振興資金融資事業と保証料の補給事業により、市内中小企業者の方の経営安定と資金力の強化を促進しているところでございます。
平成27年度からは、貸付利率を現行の1.8%から、1.6%に大幅に引き下げることにより、中小企業の方のさらなる負担軽減を図ることにより、支援を行っていきたいと思っております。
先ほどの小規模事業者持続化補助金でございますけども、諫早市内でも既に平成26年度に申請をされて採択をされた方が13社ほどいらっしゃると聞いております。
156 ◯黒田 茂君[ 290頁]
この目的が、販路の開拓とか、新商品の開発とか、ホームページの作成とか、あるいはバリアフリーとか、陳列棚を新しくするとか、そういう店舗改装関係も幅広く資金、使途がつくられているのです。
これは、ふだん事業計画書とか、そういうのをつくるのは大変だと思うのですが、商工会議所が万全な体制でこれをサポートしてくれていますので、諫早市は口は出さないけど金を出すだけという意味合いで、ちょこっと後ろから尻を押していただければいいのではないかと思うのです。
商工部の今の主な事業の中で、制度融資というのがありますよね。
預託金を、中小企業振興資金の場合は18億円です、今度の予算では。大体2.4倍の預託ですから、43億円ぐらい残高があるのですが、その制度融資の残高は大体30億円ぐらいでここ4年ぐらいは推移しているのです。
だから、5億円前後ぐらいはまだ実質使われていないという捉え方をすれば、そういう予算をもう少しちょっとそちらのほうに回していただいて、ぜひ考えていただきたいと思うのですが、部長、どうですか。
157
◯商工振興部長(藤山 哲君)[ 290頁]
先ほど申しましたように、この持続化補助金というのは非常に有利な補助事業でございます。補助率も非常に高いということ。
それと、議員がおっしゃいますように、販売促進に対してチラシの作成・配布、それから商談会・見本市への出店、店舗の改装、商品パッケージの改良など、商工会議所または商工会と連携をして指導・助言を受けながら事業を進めるというものでございます。
このように、非常に有利な補助事業でございますので、さらに市が上乗せをするというのは非常に厳しいかと思います。
そしてまた、制度融資のお話がございましたので、うちの担当職員がリーマンショック以降のことを分析しておりますので、簡単に御紹介させていただきますと、中小企業振興資金融資制度は市内中小企業の経営安定に資することを目的としています。
そのため、市内の経済状況に大きく左右され、平成20年の、いわゆるリーマンショックの翌年、平成21年度末には、融資残高及び新規融資額ともに前年度より大きく増額しております。これは、融資残高で申しますと、15億円から25億円と、大幅にこの年は増額しております。
その後は余波でございますけども、ピークは平成24年がピークでございまして、近年落ちつきつつあるというように判断しておりましたが、また平成26年度、まだ年度途中でございますけども、融資件数のほうが過去最高ということで、こういったこともございまして、平成26年度16億円の予算でございましたけども、18億円として2億円増額をして、予算計上をお願いしているところでございます。
158 ◯黒田 茂君[ 291頁]
わかりました。
しかし、ぜひこういう制度を諫早市独自の制度として、総合戦略の中に商工部のほうからぜひ取り入れて頑張っていただきたいと思っております。
いかがですか。総合戦略の中には、ぜひ2番か3番どっちかは入れたいと、こういうふうに、ちょっと部長、心意気をお願いします。
159
◯商工振興部長(藤山 哲君)[ 291頁]
どちらかをということではなくして、総合的に判断して、やはりまちづくり・ひとづくり・しごとづくりのために地方創生のためになるような事業を提案してみたいと思っております。
160 ◯黒田 茂君[ 291頁]
もっともな答弁です。当然です。地方創生に、ばらまきとか便乗の事業にならないように、ひとつぜひしっかりと頑張っていただきたいと思います。
4番は、新規就農・就漁者への支援についてということなのですが、Uターン・Iターン者を含めた受入体制の整備を充実させてほしいが、どうかということです。
これは、県との共同でいろいろありますけど、諫早市独自でこれはぜひ取り組んでほしいと。
例えば、空き家の問題もずっと出ました。そこは、地域振興課なのですよね。農商工関係の補助は、また商工部になるのでしょうけど、今度は私がメーンとする今回の、例えば新規就農で国とか県の事業で、同僚議員も一生懸命言っておりましたけど、やっぱり新規就農でスタートするのは非常に大変みたいなのです、話を聞けば。
だから、最初、研修期間中はいいのでしょうけど、45歳未満なら年間150万円、5年間も受給できるということなのですが、それ以外の方、あるいは研修が終わってから実際にその事業に入るまで。これは、部屋を探したり、それから機械を手配したり、ハウスを建てるなら、そのハウスの調達をしなければいけない、資金の調達。非常に、ハードルが幾つもあって大変だという話をよく聞きます。
そういう意味で、諫早市で全面的にこれを取り組んで助言をするような体制をつくってほしいというのが今回の趣旨です。部長、よろしくお願いします。
161 ◯農林水産部長(山口 悟君)[ 291頁]
新規就農・就漁者の支援ということでございます。
新規就農・就漁者は、これから本市の農業漁業を支える上で最も重要な担い手であり、その受け入れについては現在関係機関と連携をしながら、指導・支援・アドバイス等を行っておるところでございます。
特に、新規就農者についてでございますけども、相談は随時受け付けておりまして、県の新規就農相談センターでは農業を始めるための情報や知識の習得、あるいは農業の研修をしており、また市の農業委員会では農地のあっせん、それと農業振興課におきましては、青年就農給付金の給付や融資、その他各種事業の紹介手続などを関係機関がそれぞれ情報を共有しながら、新規就農者の支援に当たっているというところでございます。
議員がおっしゃいますように、市独自の支援体制ということでございますけども、各機関にそれぞれ役割がございますので、支援の際には随時チーム会議を開きまして、一人の新規就農者に対しまして、関係機関が一体となってサポートをしておりますので、市が独自で支援をするよりは充実した支援体制が確立をされていると思っております。
ただいま議員が言われましたように、空き家の補充とかにつきましては、市独自でそういった情報を、市内のことでございますので、入手したら、その情報をチーム会議の中に提供してお世話をするとそういったもので対応していきたいと思っているところでございます。
162 ◯黒田 茂君[ 292頁]
ぜひ情報を、誰が、どこで、どういう研修をして、どういう方向性で農業を始めたいとか、あるいは漁業を始めたいとか、そういう情報は農林水産部が持っているわけでしょうから。当然そこが中心になって、いろんな情報を一本化して、そして、例えば部長の所に行けば、部長が直接事務所で相談を受けなくてもいいですけど、農林部に行けば、全ての相談に乗ってくれるとそういう体制をつくってほしいのです。
そして、できれば、ハウスについてはこういうセールがあるという、そういうのを一歩踏み込んで相談をしてほしいという意味合いのこの体制なのです。ぜひ、それはもう一回、ちょっと空き家だけではなくて。
163 ◯農林水産部長(山口 悟君)[ 292頁]
先ほども言いましたように、市に相談に来られた諫早市内に就業したいという新規就農者に対しましては、議員が言われましたけど、一歩も二歩も相談を受けまして、こちらに持っている限りの情報を提供しているというところでございます。
今後におきましても、やはり、西口議員ですか、言われますように、立ち上がりの資金分が非常にきついということでございますので、そこら辺も踏まえて、できる限りの情報提供はしていきたいと思っております。
164 ◯黒田 茂君[ 292頁]
もう一歩、やっぱり単独事業、要するに認定農業者並みというのを、この前も同僚議員が言っていましたけど、新規就農というのは非常に補助も制約があって、そこの段階を一歩超えてほしいので、認定農業者並みに補助をちょっと受けられるように、諫早市独自で単独事業というのをやってほしいと思うのですが、それについていかがですか。
165 ◯農林水産部長(山口 悟君)[ 292頁]
この件につきましては、先ほども申しましたけど、西口議員からも質問があっておりまして、検討課題であるというふうに認識をしております。
現在、新規就農者に対しましては、今議員も言われましたように、国の青年就農給付金ですか、これが年間150万円の給付をされているということでございますけども、本市独自の施策といたしましては、施設園芸経営支援事業といたしまして、新たに園芸用のハウスを整備する際に、建設の1%を助成しているというものがございます。
これと、ほかに、先ほど言われました国県補助の事業対象とならないものについて、小規模な基盤整備や生産施設整備に対しまして、市が単独で支援を行う認定農業者等支援事業というものがございますけども、現在これの対象が認定農業者等ということになっておりますので、実は今回平成26年度の制度改正によりまして、新規就農者というものを市町村で認定をすることができるようになっております。
これに伴いまして、今後市が認定をいたしました認定新規就農者につきましては、認定農業者と同等の支援が受けられるような検討をしてまいりたいと考えております。
166 ◯黒田 茂君[ 292頁]
期待しておりますので、金額とか関係なく、ぜひ前向きに取り組んでいただきたいと思います。
また、農林部長です。これは、5番のグリーンツーリズムです。
もう過去何回か、私もやっております。もう前段の答弁要りませんので、するのかしないのか、しようと思うならいつまでにどのような形でやっていくのかというところを、ちょっと答弁をお願いします。
167 ◯農林水産部長(山口 悟君)[ 292頁]
前段は要らないということでございますので、グリーンツーリズムというのは非常に大切な事業であるということで考えております。
現在、森山地域を中心に、各地域の豊かな自然を生かした日帰り体験型の取り組みが実施をされておりますけども、民泊型は行われていないという状況でございます。
その主な理由といたしましては、本市は交通の要衝でございまして、JRや高速道路等の交通の便も発達をしていることから、県内のどこの地域からもアクセスしやすく、加えて農漁村地域と都市部が近接をしているという地理的条件、こういったものによって民泊までには結びつかないのが原因の一つではなかろうかと考えております。
民泊に興味を持たれている方というのは数名いらっしゃることは把握をしておりますけども、旅館業法、食品衛生法、それから消防法等に対応するための家屋の改修など、そういった問題もございますので、なかなか先に進まないという状況でございます。
また、市内には、公共的な施設として国立諫早青少年自然の家や民間のホテルなど、宿泊施設も充実をしておりますので、このグリーンツーリズムにつきましては、民泊型ではなく日帰り型の推進をしていきたいと思っております。
168 ◯黒田 茂君[ 293頁]
日帰り型に絞ってやりたいということですが、私としてはやっぱりするなら、何でこういう質問をずっとしてきたのかということなのですが、観光基本計画、諫早市がつくられた立派な計画があるのです。
それに、体験型のグリーンツーリズムというのが載っているわけです。修学旅行前提とか、そういうことなのでしょうけど。
実際は、県内でもやっているところは立派に成功されているところありますよね。南島原にしても松浦市にしても。
だから、松浦の公社のほうに我々も視察に行きましたけども、やっぱりかなり時間がかかるのは事実なのです。数年、というか六、七年ぐらいかかってやっと軌道に乗るという、最近もう10年越して20万人迎えたとか、そういうことなのです。
だから、大変な事業ではあるのでしょうけど、やっぱり行政がまず最初の音頭取りをする。行政が本体となってやる必要はないと思うのです。
松浦の交流公社みたいに、そういうところに、例えば市のOBを、農林部のOBだったり、そういう分野にたけたOBはいらっしゃると思うのです。そういう人を雇って任せるとか、そういうことを私は期待しているのですけど。
だから、やっぱり最初の音頭取りというか、そういうのは行政がしっかり意欲を示さないと、市民の方も、うん、そこまで言われたらやってみようかと、そういう気分にならないのではないかと思うのです。今みたいに、部長が、もう日帰りでおしまいとなれば、その次のステップは、市民の方も余り乗ってこないのではないかと思うのですけど、最初の音頭取りに、今私が言ったようなOBを採用して任せてみてやってみたらどうかという意見についてはどうですか。
169 ◯農林水産部長(山口 悟君)[ 293頁]
私も、昨年森山町で実施をされております田植え体験ですか、このグリーンツーリズムに参加をさせていただきました。
市内・市外から30名程度の子ども、あるいは保護者等が参加をされておりまして、そのほとんどがリピーターということでございました。子どもたちは、代かきが済んだ田んぼの中に飛び込んで、寝そべったり転がったり、もう前も後ろもわからないような、ごろごろ転んでいくのです。これは、すごいと思います。
それで、田植えをそんな形でするのですけど、田植えが終わった後、地元の方がつくったおにぎりとかバーベキューで食事をして、それから解散ということになったということです。
そういった中で、主催者の方にちょっとお尋ねをしたのですけども、民泊までどうですかということでお尋ねしたのですけども、やはりもうこれで精いっぱいというわけではないのですけども、これで十分ということで、宿泊まではちょっと無理なのではないかと、日帰りで十分、その地域の魅力は発信できておるという回答でございました。
民泊、農家に泊まることに意義があるということは、非常に私も理解はしておるのですけども、やはり先ほども言いましたように、民泊となれば、いろんな条件がございまして、リスクも高くなります。
そういったことも踏まえまして、やはり民泊については、今後におきましても十分検討していく必要があるのではなかろうかと思っております。
170 ◯黒田 茂君[ 293頁]
やっぱり、最初のきっかけは行政がしてもらわないとというのは、そうだろうと思うのです。やっぱりやる気がないと、なかなかそれは大変な事業というのはわかります、誰が考えても。
でも、やっている自治体というのは全国たくさんあるわけですから、やれないということはないと思うのです。
要は、やる気だろうと思うのですけど、やる気がないということですか。
171 ◯農林水産部長(山口 悟君)[ 294頁]
決してやる気がないということでは、ないのです。
やはり、リスクが伴いますので、市といたしましても慎重に検討したいということでございます。
172 ◯黒田 茂君[ 294頁]
慎重にと言ったら、いつまでたってもできないのですから、慎重に慎重にと言って、すぐ何年もたってしまうし、農林部で今度総合戦略に何を入れられるのか楽しみにしておりますけど、ぜひこういうのも入れてください。観光基本計画の中にあるのだから、基本計画はいつまでだったですか。もう終わるのですか。
いや、いいです。それは、答弁を求めないですけど。
ぜひ、頑張っていただいてチャレンジしてほしいと思いますけど、山口部長ならできると私は期待していたのだけど、もう3代続けて農林部長に言っていますけど、だめですもんね。
これは、いけない。また時期を改めてチャレンジします、私も。
次、6番の観光や商業面で、これもまた似たようなテーマですけど、私も3回目だと思うのですが、専門の採用の考えがないかということです。観光とか、商業面において。
173 ◯総務部長(森 康則君)[ 294頁]
観光や商業面の専任職員の採用ということでございますので、まず私のほうからお答えいたします。
島原市・南島原市では、特産品の開発や販路拡大、ブランド化推進のため、百貨店や商社のOBの方で商品の企画とか立案・開発及び宣伝等に関する実務経験を有する方を任期付の職員として採用し、活用されているようでございます。
諫早市におきましては、これまで観光や物産につきましては、諫早観光物産コンベンション協会と共同で進めてきたというところでございますが、平成27年、ことしの4月からこれが法人化されるということに伴いまして、観光物産のニーズに合わせた多様な事業のさらなる展開が図られるものと期待しているところでございます。
お尋ねの観光物産の専門職採用ということでございますが、今のところは考えておりませんけども、今後の事業を推進する中で専門的なスキルを持った方が必要ということになりましたならば、検討する必要があるかと思っているところでございます。
174 ◯黒田 茂君[ 294頁]
なりましたならば、なってください、ぜひ。私は、いいと思うのですけど。
やっぱり、前も申し上げたのは、市で採用してコンベンション協会に派遣みたいな感じでどうか。一番はもちろん若い人がいいのでしょうけど、OBでも構わないし、要は市の職員が、それにはまるというのも大変でしょうから、コンベンション協会あたりにそういう人を派遣して、市から採用して、そういうことをやったらどうかというのが私の意見なのですけれども。片手間にはなかなかできないと思うのです、こういう仕事は。
だから、専門的な知識と、それに専門的に携わって。一番私が思っているのは、諫早市では観光の財源というか資源というか、非常に少ないものですから、やっぱりそこをどう発掘するか、民間の方も頑張っておられる団体があります。それは、私もよく知っていますけども、そういうのをしっかり、JRとか旅行会社と提携して発掘する、あるいはグリーンツーリズムあたりもそういうのに入れていくという、そういうことで一応考えていただきたいと思っているのですが、総合戦略あたりの中にも、これは、総務部長、入らないのですか。
175 ◯総務部長(森 康則君)[ 294頁]
地方創生等の中に確かにそういう職員、例えば地方創生の人材支援制度というのがございまして、シティマネジャーの制度というのがその中にございます。
国が、地方創生に積極的に取り組む市町村に対して、国家公務員とか大学研究者を首長の補佐役として派遣し、というような、地域に応じた処方箋づくりを支援する制度というのもございます。
ただ、これが原則5万人以下の市町村になっておりまして、派遣期間とか、あるいはそういったものが定められておるようでございます。
今後、そういった必要性というのは検討していく必要はあるかと思いますけど、今のところは考えていないということでございます。
176 ◯黒田 茂君[ 294頁]
ぜひ、考えていただいて、地方創生の中で成果を求めていただきたいと思います。
もうこれ以上は言っても同じでしょうから、次に行きますが、7番目の誘致企業先の市内従業員確保策についてどう考えているのかということです。
きのうも、ちょっと説明があっておりましたけど、誘致企業先、非常に順調にやっているということで、誘致企業9社が決まって、うち7社で350名ぐらいということでしたですね、従業員が。
こういう誘致企業先の従業員の方、市内にお住いの従業員の皆さんのシェアあたりは、わかりますか。
177 ◯市長(宮本明雄君)[ 295頁]
誘致企業先の市内の従業員の件でございます。
流通産業団地につきましては、平成25年度5月に9社の企業に分譲を完了し、現在7社が創業されているという状況でございます。この団地におきましては、従業員数が7社で約350人です。
市内の雇用者が約180人、約5割が就労をされております。なお、新規雇用者数70名のうちの市内の在住者が50名と。新規では50名、約7割ということになっております。西諫早の産業団地、今まだ分譲は30%済んでいますけれども、創業されているところはありません。26年4月から分譲を開始し、今、進出企業は3社が決定しております。今のところ従業員数110人、そのうち市内の新規の雇用者が約80人、7割ということで予定がされているとお聞きしております。
雇用者の確保につきましては、誘致企業との折衝時や、地元企業の訪問調査におきましても、新規雇用者については、市内雇用者を優先して確保をしていただくよう企業のほうにもお願いをしているというところでございます。
これらの団地に進出された企業に対しましては、市と進出協定書というものを締結させていただいておりますけれども、その協定項目の中におきましても地域の雇用状況等に配慮をしつつ、地元からの優先雇用を図るということとともに、地元企業と積極的な連携を深めてくださいよというお願いをしているということでございます。
そういったことで、積極的に地元雇用をお願いをしていると。また、市のほうでは雇用に対します優遇制度というものがございまして、雇用奨励金というものがございます。中核工業団地など5団地を企業誘致促進地域に指定をしておりまして、この地区に進出いただいた製造業の企業で投資額が3億円以上、新設の場合は15人以上、増設の場合は10人以上の新規雇用。
この10人というのは市外も含みます。それがあった場合に創業開始日から1年以上継続して雇用された市内在住の新規雇用者1名につき30万円という制度がございます。
なお、交付の際には対象者の1年間の継続雇用の状況というものを雇用保険証とか出勤簿等で確認をして、奨励金の交付を行っているということでございます。
今後も地元の雇用については、ハローワーク諫早などの関係機関と連携をし、雇用の創出につなげてまいりたいと思っております。
今のところ、有効求人倍率等を見てみますと、長崎県では比較的堅調に、今1位なのですけれども推移をしているという状況でございます。これがますます有効求人が高くなるように努力をしてまいりたいと思っております。
178 ◯黒田 茂君[ 295頁]
今の答弁の中で従業員の方350名で市内の方が180名、約5割ということで、これは新規に限っては7割ということでしたかね。そうですね。新規の企業でお見えになった方の会社については7割ということですね、そういうことですかね。
179 ◯市長(宮本明雄君)[ 295頁]
新規の雇用者という意味です。
180 ◯黒田 茂君[ 295頁]
わかりました。そしたらある程度まあまあの水準ということですから、今後、約180名雇いたいという進出企業者の方の御意向ですが、ぜひ、協定書には確かに地元雇用に努めるとなっているのですが、ハローワークに出すと、ハローワークは県内全域から何か就職希望者が来られるということを聞いているのです。
だから、やっぱり諫早市内の方に限らず、県内全域からどうしても雇用が来るので、ということが一番心配なのです。そこの囲い込みではないですけれど、ぜひ、協定書を優先していただくように、もうちょっと方策をお願いするしか。
住所を諫早市内に限定というのはできないそうですから、あれでしょうけど。もうちょっとそこら辺の工夫はないのですか。
181 ◯市長(宮本明雄君)[ 296頁]
進出の協定を結ぶときに、大体、企業の代表者の方がおいでになって結ぶことが多ございますけれども、そのときには市内の雇用をぜひ優先してお願いしますというお願いは、もちろんいたしますし、協定書にも書いてありますけれども、企業の誘致をするときに一番心配されるのは、企業のほうは従業員が集まるだろうかと。優秀な従業員が集まるだろうかということが非常に心配でございまして、そういったことで大きな投資をされますと、今度のソニーなんかもそうなのですけども、新規の雇用者が集まるかどうかというのが一番心配。
それが事業展開に影響すると、本社とか関連の会社からもちろん出向して来られる方もいらっしゃるのですけど、現地の採用もあると。誘致をして企業を立ち上げ、工場等を立ち上げてもそこに従業員が配置できないと非常に創業自体にも影響をするということがあって、そこが心配の種とよく申されます。
そういった意味では、諫早市は恵まれているのかなと思いますし、その質の高い従業員が集まる可能性が高いから諫早に進出することを決めましたとおっしゃっていただいていますので、そういうことで労働環境といいますか、そういうものを整備していくことが必要だと思います。
ハローワークはオンラインで求人を見ることができますから、諫早地域だけでなくて、ほかのところも見ることができるということになっていると思います。
182 ◯黒田 茂君[ 296頁]
ぜひ、せっかくの市内の誘致企業を税金を使ってお見えになったり、補助もしておりますので、とにかく囲い込みをたくさん努力をしていただきたいなというふうに思います。
それから8番目は返済不要の奨学金についてということなので、これも文部科学省の審議会の答申に何かそういうのが入っていたということなのですが、一応私も委員会等においては、ずっと以前からこういうのをつくったらどうかという提案をしてきております。一定期間市内企業に勤めてもらえたら、返済免除制度をつくったらどうかということなのですが、これは以前にもあったということなのですが、その以前あったのがストップした理由辺りも含めて答弁をお願いします。
183 ◯教育長(平野 博君)[ 296頁]
返済不要の奨学金についての御質問でございますが、議員提案のこの制度につきましては、平成4年から平成12年まで旧諫早市におきまして、実際に運用をしておりました。この返済不要の奨学金制度を導入する当時の時代背景といたしましては、労働力が大都市圏へ集中し、地方においては深刻な人材不足というような状況でございまして、本市のような地方都市におきましては、地元事業所を中心に仕事はあるが、就業する若者がいないというような状況でございまして、この制度が創設されたところでございます。
時代の変遷によりまして、非常に今の、平成12年度以降でございますが、全国的にも採用環境が厳しくなる中で学校卒業後、どうしても他の地域に活躍の場を求めていかざるを得ないというような、そういうふうな社会的な背景。
それから、地元志向があり、県内の企業に就職したにもかかわらず、配属先等によりまして、本人の意思ではいかんともし難い状況もあったということで、本市に残っていただいた方とほかの地域に就業することになった方の不均衡等のことも1つの課題となったことで、平成12年度をもって当該償還免除の奨学金制度を廃止したというような経過でございます。
また、同時に将来においても限られた奨学金の原資の中で安定して、この奨学金制度を運用していくという必要がございますので、そのために全奨学生に対しまして返済をお願いし、健全な基金運用を行っているというような状況でございます。
先ほど、議員のほうから少しお話がございました国の地方創生の施策として、官民が共同で基金を設置し学生が地元に就職した場合や、都市部の学生が地方に就職した場合などに、その基金が奨学金の返済を肩代わりする制度ということを創設するように、今、方針が出されているというようなことで、これはまだ決定ではないようですが、検討はされているというようなことでございます。
こうした国の施策の情報を我々も精査をしながら、郷土の若者にも高い志を持って勉学に励んでいただいて、今後も必要な情報等について我々も精査をしていきたいと考えているところでございます。
184 ◯黒田 茂君[ 296頁]
ということは、国がそういう制度を入れ込んでくれたら、諫早市としては取り組みたいということでよろしいのですか。
185 ◯教育長(平野 博君)[ 297頁]
これは、この基金に対して、地元の企業がそれを賛同してお金を出す、資金を出す。それにあわせて、地元の自治体も出すというような共同して出すというようなことになっておりますので、これについては、まだ地元の企業の動向も十分把握しなければならないし、これ自体が市でやるのか、県でやるのかということもございますので、十分精査をする必要があるなと思っております。
186 ◯黒田 茂君[ 297頁]
ぜひ、精査して、いつごろ国の施策がわかるのかわかりませんけれども、ぜひ、取り入れていただきたいなというふうに思います。
それからちょっと1つ飛ばして10番目に移りたいと思います。
これも何回もお願いしているところですが、スケートボード場、ミニバスケ場の整備について、いよいよ久山港が動き出しますので、その端っこで結構でございますので、ぜひ、これをつくっていただきたいという署名2,000名近くの若人の気持ちを意を汲んでいただきたいと思います。
187 ◯政策振興部長(谷口 啓君)[ 297頁]
久山港埋立地の一角にスケートボード場、ミニバスットボール場ができないかという御質問でございます。
スケートボード場はローラースケート場に反り返しがついたもので、市内には山茶花高原やのぞみ公園にローラースケート場はございますが、スケートボード場はございません。
また、屋外バスケットボール場はのぞみ公園など市内10カ所に設置がされているところでございます。御活用をいただきたいと思います。
久山港埋立地に整備いたしますスポーツ施設敷地内にスケートボード場及び屋外バスケットボール場を設置することにつきましては、主要施設でございます野球場や多目的グラウンド等の全体的な配置を計画する中で検討してみたいと考えております。
188 ◯黒田 茂君[ 297頁]
ということは、全体的に検討してつくってもいいよというふうに私は聞こえたのですが、そういうことですね。
189 ◯政策振興部長(谷口 啓君)[ 297頁]
まず、主になる施設が野球場でございますので、まずそちらを配置計画をしてみて、残りにそういう余地があるかどうか、そういうことも検討しながら整備計画を立てていきたいということでございます。つくるということでは、まだございません。
190 ◯黒田 茂君[ 297頁]
ぜひ、つくっていただきたいと思います。若い人の希望がそれに乗っておりますので、もう1つしたかったのですが、ちょっと時間がございません。
これで終わります。
191 ◯議長(村川喜信君)[ 297頁]
質問者交代のため、しばらく休憩いたします。
午後3時20分 休憩
午後3時30分 再開
192 ◯議長(村川喜信君)[ 297頁]
休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続行いたします。
次に、田添政継議員。
193 ◯田添政継君[ 297頁]
皆さん、こんにちは。社会民主党の田添といいます。どうぞよろしくお願いします。
70年前のきょう、3月10日は東京大空襲がありました。東京は一面焼け野原になり、100万人の人々が焼け出され、10万人のとうとい命が犠牲になりました。そういう意味では、今回は平和をかみしめての質問になるというふうに思っています。
ことしは、私にとっては節目の年になるのではないかというふうに思っています。
一つは、私たち諫早市民100名の有志が、何とか被災地復興を支援したいということで、元細川総理大臣によって提唱された森の防潮堤づくりの呼びかけに呼応して、宮城県から取り寄せたドングリ約3,000本を、これまで2年間育ててまいりました。いよいよことし5月30日、宮城県で開催される植樹祭で植樹することになりました。このドングリが20年後には森の防潮堤として被災地の皆様方の命を守ります。諫早大水害の恩返しを含めて、被災地と諫早市を結ぶ大きなきずなになればと思います。
同時に、災害復興を妨げている原発事故については、川内原発の再稼働が取り沙汰されるなど、福島の教訓が生かされていないことに腹立たしささえ覚えます。
2つ目の私の課題ですけれども、毎年5月に開催されます佐世保~島原間の105キロメートルウオークラリーでございます。ことしは15回目の完歩を目指して歩きます。健康と平和を願っての参加になります。何としても完歩して、ことしをよい年にしたいというふうに思っています。
昨今、市民生活も大変厳しいものがあります。ことしに入って2カ月間で、私に寄せられた市民相談は20件にも上りました。そんな方々の思いを載せて、質問通告に従い、質問をさせていただきたいというふうに思います。
1項目めでありますけれども、小さな3項目が全て関連をいたしますので、項目ごとの一括で、お願いをしたいと思います。
諫早湾干拓事業及び地域住民を守る会による開門阻止訴訟のための募金活動について、1点目、同会の組織構成はどのようになっているか。また、市との関係は。
2点目、同会から自治会連合会へ募金活動の取り組み要請があったとのことだが、どのように受けとめているか。
3つ目、市が自治会へ期待するものは何か。また、自治会の加入状況について問う。
以上です。
194 ◯農林水産部長(山口 悟君)[ 298頁]
1問目の諫早湾干拓事業及び地域住民を守る会の組織構成ということについて、私のほうから答弁をさせていただきます。
本会は、諫早湾干拓事業潮受堤防排水門の開門を阻止し、諫早湾干拓事業により発揮されている防災機能や、営農に果たしている役割を守るため、住民運動として、地域住民、農業者、漁業者が一体となって開門阻止に向けた活動等の支援を行うことを目的として、平成23年2月25日に設立をされました任意の団体ということでございます。
構成メンバーにつきましては、本会は任意の団体ということでございまして、市としては把握をしておりません。
代表者につきましては、諫早市自治会連合会の会長ということでございます。
195 ◯政策振興部長(谷口 啓君)[ 298頁]
諫干排水門・開門阻止訴訟支援募金についてお答え申し上げます。
自治会連合会の役員会の際は、市からの連絡事項や各種団体からの要望事項がございます。自治会に関する担当課として、職員が毎回、陪席をすることといたしております。議員が御質問の募金活動への取り組みの要請につきましては、諫早湾干拓事業及び地域住民を守る会から自治会連合会への要請でございます。要請を受けるかどうかの判断につきましても、自治会の活動であろうと考えております。
次に、市が自治会へ期待するもの、また、自治会の加入状況についてでございます。
自治会は、交通安全、防犯、防災、地域の環境美化などの活動によりまして、住民同士の共助の役割を果たされております。また、地域の祭り、イベントで、住民同士の連帯を高められるなど、地域の良好なコミュニティーを醸成されることに期待しておるところでございます。
自治会の加入状況についてでございますが、平成26年4月現在で、諫早市全体で83.5%という加入率となっておるところでございます。
196 ◯田添政継君[ 298頁]
諫早湾干拓事業及び地域住民を守る会ですけれど、一部報道によりますと、市はオブザーバー加盟しているというふうな報道もありますが、事実ですか。
197 ◯農林水産部長(山口 悟君)[ 298頁]
先ほども申しましたように、市は関与しておりません。
198 ◯田添政継君[ 298頁]
オブザーバーも含めてですね。了解です。
諫早湾干拓事業及び地域住民を守る会から自治会連合会に募金の要請があったということですが、代表者は両方とも同じ方であるということの御確認をさせていただきました。
今回、この問題を取り上げるときに非常にややこしくなるので、干拓の問題についても、市長を初め、いろいろ意見交換をしてみたいという気持ちは私はあるのですけれど、時間の関係とか、募金と自治会活動に私の質問の焦点を当てているので、その問題はおいておいて。代表質問とか一般質問の中でも、市長も述べられておりましたけれども、国がどうするかという極めて政治的な判断を求められているような問題について、自治会がこういうふうに組織の中で取り組むことについて、どう思うかを問うているわけですけど。
199 ◯政策振興部長(谷口 啓君)[ 299頁]
自治会の独自の取り組み、任意の取り組みでございますので、行政が指示をするとかそういうことは全く考えていないところでございます。
200 ◯田添政継君[ 299頁]
今回初めての取り組みではなくて、2011年でしたか、3つの募金を同時に取り組まれました。そのときの集約結果はわかっておりますか。
201 ◯政策振興部長(谷口 啓君)[ 299頁]
平成23年3月に実施されました募金の状況でございますが、東日本大震災の義援金が約980万円、諫干排水門・開門阻止訴訟支援募金が約220万円、眼鏡橋模型の移設復元支援募金が約140万円ほど集まっているところでございます。
202 ◯田添政継君[ 299頁]
この問題で、私にも、かなりいろんな市民の方々から要望とか悩みとかが寄せられました。
特に、前回のときには東日本大震災にいわば便乗するような形でこういう募金をするというのはどうなのかという意見があったのも事実であります。
それより何より、こういう政治的な問題について、自治会が会員を対象にこの種の募金をすることについて、多くの市民の方々が、非常に戸惑いとか迷いとかそういうことがあって、私に寄せられた中で一番ひどかったのは、ある自治会でございますけれども、この募金に反対したことによって村八分にされたという方がいらっしゃいました。どういうことですかと聞きましたら、自治会に入っているのだけど、それ以降、市報も配られなくなりましたという方もいらっしゃるのです。
それとか、政策振興部長も申されましたように、自治会というのは、お互いの親睦というのが非常に大きなウエートを占めるのだろうと思うのですけど、具体的に考えてみたときに、募金を集める人たちは班長であったり自治会長であったりするわけですけど、ほとんど顔見知りな方ばかりです。一緒に住んでいるわけだから当然です。そういう方々が来られるときに断りにくいと。
確かに募金は任意なのですけれど、任意であって任意でないと私はいつも申し上げるのですけど、半強制的になってしまう可能性が非常に高くなっているわけです。
これは自治会の問題ですから、市と直接かかわることではありません。私が特に危惧をしているのは、こういう政治的な課題とか宗教的な課題を自治会がいろいろ取り組むことになったらどういう形になってくるかというと、自治会の加入率に影響してくるのだろうというふうに思っているわけです。
先ほど83.5%というふうにおっしゃいましたけど、自治会加入率というのは非常にばらつきがあると思います。中央地区では60%を割るような加入率のところが何カ所かあります。何カ所ありますか。
203 ◯政策振興部長(谷口 啓君)[ 299頁]
諫早市の中央地区での自治会加入率が60%を割るという自治会でございますが、6自治会あると把握しております。
204 ◯田添政継君[ 299頁]
そのうち1自治会は50%を割っています。そういう状況が今後拡大していくことを、非常に私自身は懸念をするわけです。
自治会というのは、お互いの環境を守ったり、そういう助け合い、親睦のところに、いろんな思想・信条とかそういうものを持ち込んだら、うまくいくわけがないのです。こういう取り組みをすることによって自治会の加入率が下がると、市としてはどういうふうな問題や困るようなことが出てくるのかといえば、2軒に1軒しか自治会に加入するような所帯がなくなってしまうと、最近、わけのわからないような悲惨な事件、事故が多発しておりますけれども、そういう防災、防犯とかを含めて考えたときに非常に憂慮すべきだというふうに思っているわけです。
自治会と自治体の関係については、基本的にはどういうふうに受けとめていらっしゃいますか。
205 ◯政策振興部長(谷口 啓君)[ 299頁]
行政側と自治会の関係でございますが、これは対等、公平で平等な関係であると考えておるところでございます。
議員が御指摘された政治的な問題について、自治会が介入ではないですけれども、そういう募金活動をすると加入率が低下するのではないかというような御意見でしたけれども、加入率は年々、平成25年は83.6%、平成24年は83.8%、平成23年は83.7%と、少しずつですけれども下がっておることは確かでございます。これは歴史の趨勢と申しますか社会情勢の趨勢と申しますか、そういう形での現象もあるということは、私たちの分析とまでは言いませんけれども、そういうこともございますので、その問題だけが加入率の減少といいますか低下に原因しているのだということではなかろうと思っておるところでございます。
206 ◯田添政継君[ 300頁]
私もこの問題だけが原因だというふうに言っておるわけではないです。それも一つだというふうに言っているわけですけど、それと、加入率の問題でいえば、人口が減っているのに所帯数がふえているという現実もあるわけだから、それも一つの要因でしょう。そういう意味では加入率は上がっていくのです。そういうふうに思うのだけど、今のような下がり方だと危惧すべきようなところもあるのではないかと、これは私の考えでありますから、特別に市に対して答弁を求めるつもりはありませんけれども。そういうことで、実際に班長をされたり、その中で一生懸命自治会活動、町内会活動をされている皆さん方は、このような募金活動をされれば非常に困ると。
結局は、被災地の支援とか赤い羽根共同募金とか、ほとんどの方々が同調をするような募金については何も言わないというように思うのですけれど、こういった募金活動がなされるということについては、私は将来の住民自治、諫早市の行政を補完する役割の自治会運動について非常に大きな危惧を持っておりますし、将来にわたって、この問題については私も前回非常に反対だということでいろいろ申し上げた経過もありますけれども、伝え聞くところによりますと、前回もこの干拓の問題での募金については、相当、意見が割れて、役員会の中で1票差で可決をされたということも聞いております。
そういったことを含めて、自治会の中に分裂を持ち込むようなこの種のいろんな取り組みについては、ぜひやめてもらいたい。
このことが、私たち市当局も議員もそうですけれども、市政発展のために自治会の果たす役割を非常に著しく制限をしていくのではないかということの危惧を申し上げて、この項については次に移らせていただきたいというふうに思います。
教育行政についてでありますけれど、小中学校通学範囲の弾力化という文部科学省方針をどのように受けとめているのか。
207 ◯教育長(平野 博君)[ 300頁]
文部科学省につきましては、ことし1月に教育委員会が小中学校の統廃合を検討する際の指針となる「公立小・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引き」というものを、60年ぶりに改定をしたということでございます。
手引きでは、教育上の課題が大きいため、小学校では6学級以下、中学校では3学級以下の学校は、学校統合などの適否を速やかに検討する必要がある、と明記されています。
通学基準につきましても、通学距離が、小学校でおおむね4キロメートル以内、中学校で6キロメートル以内という従来の基準と並行いたしまして、通学時間がおおむね1時間以内という新たな基準を設けておりまして、スクールバスなどでの通学を想定いたしまして、広範囲な校区となる統合ができる内容となっているところでございます。
諫早市におきましては、これまで学校は地域コミュニティーの核であるということから、何とか地域に残したいという考えのもと、学校規模の適正化につきまして検討を重ね、その第一歩といたしまして、平成26年度から隣接小規模特認校制を導入いたしております。
今後の統合等につきましては、児童数の推移を見守りながら、保護者、地域の皆様方の御意見を伺いつつ慎重に検討してまいりたいと考えているところでございます。
208 ◯田添政継君[ 300頁]
手引きを見せてもらいましたが、こんなに厚い本です。非常に読み応えがあったのですけれど、非常に危惧をするのは、昨日、木下議員が遠距離通学の問題で質問をされたときの教育長の答弁でありましたけれど、4キロメートルと6キロメートルは残ると、1時間という目安も今回手引きの中で示されましたということでしたけど、内容を読めば、私はそう読めないのです。
お尋ねしたいと思うのですけど、教育長、ここから1時間といえば、交通機関を使って諫早市内のどこへでも行けるのではないですか。
209 ◯教育長(平野 博君)[ 300頁]
諫早市内は、ここが中心とすれば、東西それぞれ1時間以内では行けると思っております。
210 ◯田添政継君[ 301頁]
この趣旨がそうではないのですけど、極論すれば、諫早市に1つの学校でいいというふうなことにも考えられなくはないのです。そういう効率性をある程度考慮したというか、手引きが財務省主導で行われているのではないかという、そういうコスト面を最優先した手引きではないかということを非常に私は危惧をするのです。
結局、財務省の試算によれば、この制度をそのまま運用すれば、全国で5,000校、学校が減るのだそうです。教員数が小学校だけで約1万8,000人減ります。300億円の経費削減になりますという、こういう試算までやっているわけです。このことを私は非常に危惧をするわけです。
もう少し卑近な例で申し上げれば、私は本野に住んでおりますので、本野地区で考えたときに1時間以内というのをもう少し地域に当てはめてみたときに、すっぽり入るのは本野小学校と上諫早小学校は入ってしまうのです。そういうものが手引きどおりに運用されていけば、統廃合されるという懸念が非常にあるものですから、今回この手引きの問題を、教育長がおっしゃったように4キロメートルと6キロメートルと1時間とどういうふうに使い分けていくのか、そのことを再度確認をしていきたいと思います。
211 ◯教育長(平野 博君)[ 301頁]
この件につきましては、通学の問題、適正規模化という部分については、既にこれは平成25年度から研究をし、隣接小規模特認校制を諫早市で行っております。それは地域の学校を残そうという基本的な考え方で、小規模校をどうしても切磋琢磨できる学校環境にしようというようなことで、隣接小規模特認校制というような制度を設けました。
厳然たる4キロメートル、6キロメートルというのは当然ながらございますが、1時間というのは、60年前の適正規模の時代と違いまして、交通機関が発達したという部分でいえば、それは時代の流れで、一つの考え方としては当然あり得るかと思いますが、基本的には、先ほど申しましたように学校は地域のシンボルであり拠点であるという意味では、これは大切にしなければならないと思っております。
ただし、小規模校での課題はあるということでございまして、そういう意味で、隣接小規模特認校制も、小規模校を少しでも適正規模に近づけたいという思いは常に持っているというような状況でございます。
212 ◯田添政継君[ 301頁]
市長にお伺いいたします。
手引きの中に、新しい教育委員会制度のもとで、手引きどおりに、適正規模学級以下、特に複式学級以下になるところとかについての統廃合の考え方の中で、市長部局からの考え方を総合教育会議のテーブルにのせて協議をしたらどうかというふうな提起がされているわけです。
そういうことで考えると、現在の諫早市の教育委員会の適正規模の考え方と、それを今回の手引きでいう1時間を目安とした考え方の中で、考え方を変えていくという考えがあるか、もし変えるといったときにはどういうことが根拠になるかということについて、お尋ねをします。
213 ◯市長(宮本明雄君)[ 301頁]
ただいまの小規模校の統廃合の問題ですけれども、まちづくり懇談会とかで、よくその種の御質問があるときがあります。いつも申しておりますのは、小学校、中学校という学校が地域の核であり、コミュニティーの拠点であるというようなことを言っておりまして、地元の皆様方が、教育上支障が物すごく出てきて統合したほうがいいとおっしゃれば別ですけれども、そういう考えは持っておりませんということをいつも申しております。
今回、地方創生で、片一方では政府全体でやっていこうという中で、こういう統合化の問題が出てくるというのは、私にとっては意外なのです。地域から小学校、中学校がなくなったら、どういうふうになるかということを全然考えていなくて、こういう効率性、教育上の配慮もあったかもしれませんが、理想的には学級が1学年で2クラスあって学級の編成がえができるのが理想だということはよく言われていますから。そういう考え方に基づいての話だとは思うのですけれども、今の時代に、地方創生というものが言われて、地域の疲弊をどうやって国全体で防止して人口減少時代に立ち向かっていくかというときに、それが政府一丸となって最大の課題だと片一方で言いながら、こういう政策が打ち出されてくるというのは、相反していると私は思っております。今の全体の制度が続いていく、補助金が全くカットされるとか、職員、教職員を配置しないとか、そういうことになれば、それは考えざるを得ない状況になるかもしれませんけれども、今の状況の中で学校の維持経費は当然市の負担ですし、維持が大変であっても守り抜くものは守っていきたいと、それが私のもともとの考え方ですから、しっかりと頑張っていきたいと思っております。
214 ◯田添政継君[ 302頁]
市長と教育長の答弁を聞きまして一応安心をしたのですけれども、新聞報道があったときに本当にびっくりしました。突然変わってしまうのではないかということで、私たち、特に周辺部に住んでいる者にとっては地域の死活問題でありますから、今、市長が御答弁いただきましたけれども、ぜひ今後ともしっかりとそういうお立場を堅持をしていただければというふうに思っております。
2点目ですけれども、小規模校存続に向けて、越境入学制度の緩和についてどのように考えているか。
215 ◯教育長(平野 博君)[ 302頁]
現在、小規模校存続に向けて、先ほど申しました平成26年度から隣接小規模特認校制を導入いたしております。
この制度のほかに、指定された学校以外に就学したい場合、保護者に指定学校変更の申請というような制度がございます。
指定学校変更の要件といたしましては、学期途中の転居、さまざまな家庭事情、教育的配慮が必要である特殊事情など一定の基準のもと認めるということになっておりまして、特殊な事情例につきましては個別に御相談をいただき、対応をいたしているところでございます。
指定学校変更の制度は、個人の諸事情を勘案した特別な措置ということでございまして、小規模校の存続を目的としたものではございません。
現在の隣接小規模特認校制度におきましても、学校、家庭、地域と協議を重ねまして導入をしたという経緯がございますので、指定学校変更の許可判断基準等の規制緩和という部分については、これは慎重に対応しなければならないと思っております。
通学の区域、校区という部分については、決められた校区というのは厳然として、まずこれが基本であるということでございます。
216 ◯田添政継君[ 302頁]
具体的な例で実際にあった御相談のケースで、教育長と健康福祉部長の両方に御答弁を求めたいと思うのですけど、まず健康福祉部長です。
私が御相談を受けたのは、具体的に名前を言ったほうがわかりやすいと思うので言いますけど、本野保育所に来られたと。ところが、よく聞いてみたら第4希望ぐらいで来られているわけです。いわゆる待機児童なのです。希望の保育園に入れなかったと。本野の保育園に兄弟で2人お見えになっているのです。上の子どもが今度小学校に入ろうとしたときに、いろんな迎えの関係とかもあって、本野小学校に入れたいというふうにおっしゃったら、できないと。もともとの第一希望は真津山校区なのです。真津山校区の保育園に入りたかったのだけど満杯で入れずに、こども支援課のあっせんを受けて本野保育園に入れておられるわけです。わかりますか。その兄弟の上の子どもが、小学校は今度は真津山に行けと言われたと。どうやって送り迎えとかすればよいのでしょうかという御相談を受けたのですけど、それぞれ、教育長、健康福祉部長、御答弁いただけますか。
217 ◯教育長(平野 博君)[ 302頁]
この場合は、先ほど申しました校区が、隣接小規模特認校制度対象校区でもございません。基本的に指定学校の変更という制度を先ほど申し上げましたが、これは家庭の特殊事情という部分があるわけですが、その特殊事情につきましては、下校後、家庭に保護監督する者がいないということで、祖父母宅、肉親宅、親戚宅とか、そういうところの学校に行って、下校後は、おじいちゃんおばあちゃんのうちで保護者が迎えに来るまで待つというような制度は認めております。
ただし、今の例で申しますと、保護者になり得る祖父母の方もその校区内にはおられないというような状況でございますので、指定学校の変更には該当しないという判断でございます。
218
◯健康福祉部長(川口秀隆君)[ 302頁]
具体的に本野保育所ということなのですけども、保育事情についてはよく御説明をしてきております。中央部とか西のほうについては非常に入所率が高いということがありまして、多分この方たちが申し込みをされた時点では、こども支援課のほうでも、どこがあいているかということでの対応をしたのだと思います。
そういうことで本野に行かれて、多分その後の希望というのが、下のお子さんはそのまま本野保育所なのかどうかもよくわからないのですけども、こういうふうな初めから希望される保育園に入れるようにということでの、今回、子ども・子育て支援事業の中でも計画を立てて、できるだけ希望に沿った保育園に入れるようにということでしてきておりますので、その辺、急にということは難しい面もあろうかと思いますけども、保育の定員の増、そういうものも図っていかなければならないと思います。
219 ◯田添政継君[ 303頁]
非常に歯切れのいい答弁をいただきましたけれど、どうしたらいいか、さっぱりわからないではないですか。
結局、4月から真津山小学校に上の子どもが行かれるとなったとき、下の保育園の子どもを真津山校区の保育園に移すということは、4月からすぐ可能なのですか。
220
◯健康福祉部長(川口秀隆君)[ 303頁]
その方がどのように希望されているかというのが私はわからないわけですけども、真津山地区でございますので、確かに入所率の高いところだとは思っております。ただ、保育園によっても事情がいろいろございますので、希望というのをされてみて、どういうふうになるかというのは、保育園自体も受け入れの状況がございます。特に、小さい子どもというのが保育士の配置が厳しい面もございます。そういうものもございますので、次の希望などを聞いてみて判断をしていくことになろうかと思います。
221 ◯田添政継君[ 303頁]
これ以上聞いても、余り、のらりくらりで時間ばかりが一方的に過ぎていきますので、教育長、私が申し上げたいのは、学校は越境入学について、おじいちゃんおばあちゃんとかがいらっしゃればということの受け入れをされているのですけど、今はどこにでも学童がある時代になっているのです。そういう意味では、おじいちゃんおばあちゃんはいなくても、お父さんお母さんがお迎えに来られるまでは、ちゃんと預かる施設があるのです。いわば、健康福祉部長がおっしゃったように、保育の分野では越境保育というのは前からずっとあっておるわけです。
何で教育と福祉がそういうふうに取り扱いが違うのか。ことしの4月から、子ども・子育ての振興ということで、これほど一体化をしていこうとしているのに、しかも、特認校制度とか、市長も申されましたけれども、本野とか長田とか小野とかそういう規制緩和とかをやろうと思えば、地域活性化のためにできるわけでしょう。そういう意味では、全体にそういう越境を緩和しろと申し上げているわけではなくて、そういう特認校制度とかそういう地域の過疎を抱えているところとかについて、学童で、お父さんお母さんが7時に迎えに来られるまで、ちゃんと面倒を見れるようなところがあれば、規制緩和をしてもいいのではないですかということを言っているのです。
222 ◯教育長(平野 博君)[ 303頁]
行政的な発言になろうかと思いますが、乳幼児と就学児、小学校以上になりますと、行動の様式、様態が変わるというようなこともございまして、緊急事態の対応という部分、学校にいる時間に緊急事態で学校に来てもらうという部分については、これは学童保育の範囲では無理だと思っております。
そういう意味で、保護者にかわる監督者というような祖父母等をあえて規定をしているというような状況でございます。
223 ◯田添政継君[ 303頁]
よくわからないのですけど、学校が終わって学童におる間に緊急事態があったらどうするのですか。同じことではないですか。
224 ◯教育長(平野 博君)[ 303頁]
放課後はもちろん一旦学校を下校しておりますから、そういうことになりますが、学校に在学中という部分もございます。そういう意味で、広い長時間というような中での保護者的な看護ができる人というようなことで、指定学校変更制度は規定をいたしております。
225 ◯田添政継君[ 303頁]
この際、福祉の分野を含めて、学校と一体的に、地域の子どもは皆同じ子どもだから一緒に取り扱いをして、一番本人たちが困らないようにしていただきたいと。本当に困っての御相談でした。本野保育園に迎えに行って、真津山小学校に迎えに行かなければならない、そんなことが実際にできるかと。母子家庭であったり、いろんな家庭の事情もあるわけですから、そこら辺はぜひ問題解決につながるような御検討をお願いをしておきたいというふうに思います。
3点目に入ります。
手話設置通訳者の正規雇用について、これも若干関連をしますので一括して御質問をいたします。
正規雇用の全国の状況はどうなっているのか。設置通訳者の業務はどのようなものか。聴覚障害者に対する災害など緊急時の連絡、避難体制はどうなっているか。要約筆記を含む登録通訳者の労災保険加入状況はどうかということで御質問を申し上げます。
226 ◯総務部長(森 康則君)[ 304頁]
手話通訳者正規雇用の全国の状況についてお答えいたします。
全国の他市におきます手話通訳者の正規職員の採用試験につきましては、平成26年度におきましては、大阪府羽曳野市、和歌山県岩出市、茨城県筑西市、石川県加賀市など、全国では8市において実施を行ったと聞いております。
8市の各市の採用条件といたしましては、手話通訳士や手話通訳者の資格を持った方を対象として、手話通訳だけでなく総合的な事務職としての採用となっているようでございます。
なお、全国の自治体におきます正規職員の雇用状況につきましては、総務省の定員管理調査等では把握されていない状況でございまして、ちなみに県内の自治体ではどうかでございますが、県内の自治体では手話通訳士としての正規雇用はないようでございます。
227
◯健康福祉部長(川口秀隆君)[ 304頁]
設置通訳者の業務はどのようなものかについてでございます。
現在、障害福祉課内に手話通訳員2名を配置しております。主に窓口における手話通訳や相談業務、依頼を受けた手話奉仕員及び要約筆記奉仕員派遣のための調整業務を行っております。聾唖者の方の急な病院受診などの際に、通訳として同行する場合もございます。
それから、聴覚障害者に対する災害時などの緊急時の連絡、避難体制はどうなっているかということでございます。
市では、聴覚障害者の方に対し、警報とか避難準備とかありますけども、文字情報による災害情報を段階的に提供するための聴覚障害者災害情報提供事業をメール配信でございますけども実施しており、現在34名の聴覚障害者の方が登録をされております。
平成25年度からは、市の総合防災訓練におきまして、諫早市防災メールを活用した長崎県ろうあ協会諫早支部による災害時における緊急メール伝達訓練を実施しておるところでございます。
昨年の8月には長崎県ろうあ協会諫早支部と諫早手話サークル連絡協議会の主催により、真崎、真城小学校区の聴覚障害者を中心に、地域の民生委員なども参加をし、聴覚障害者の避難訓練、避難所体験が実施をされ、地域で聴覚障害者を守る取り組みも行われております。
市といたしましても、災害時に情報が入りにくい聴覚障害者の方へのメールによる情報の提供、地域での取り組みに対する協力など、今後も支援をしていきたいと考えております。
それから、登録通訳者の労災保険加入状況はということでございます。
手話奉仕員等派遣事業に登録をされている通訳者の労災保険加入状況についてでございますが、労災保険では、使用者が労働者へ賃金を支払い、常時雇用関係があることなど、一定の要件がございますので、手話通訳などで派遣された奉仕員の活動には適用になりません。このため、市の手話奉仕員等派遣事業で派遣されます手話奉仕員及び要約筆記奉仕員が安心して支援活動が行えるよう、民間の保険会社が取り扱う傷害保険に加入をしてきております。
補償内容でございますけれども、死亡や後遺障害が発生した場合は1,000万円、入院の場合は1日5,000円、通院の場合は1日3,000円というような内容になっております。
228 ◯田添政継君[ 304頁]
1点目から行きたいと思いますが、全国のろうあ連盟の調べによりますと、正規の雇用は19.6%で233名、非正規が945名で79.5%というのが現在の状況みたいであります。
諫早市の手話通訳者の方は、障害福祉課に2名配置をされておりますけれども、非常勤嘱託員の処遇というふうになっておりますが、雇用条件をお知らせください。
229 ◯総務部長(森 康則君)[ 304頁]
非常勤の嘱託員でございますので、勤務時間が週に約30時間で、正規職員の約4分の3でございます。それに対する報酬と、手当、期末手当、ボーナスがございます。それと年休と申しますか、それが10日間の取得ができるような状況になっております。
230 ◯田添政継君[ 305頁]
部長、意識的に答弁を避けられたのかどうかがわかりませんけど、賃金に触れられませんでした。全国最低ランクなのです。健康福祉部長、12万円ですね。
わざと答弁されなかったというふうには思いませんけれど、先ほど県内では正規の雇用はありませんということでしたけれども、県内はほぼ常勤嘱託員というふうな配置が多いように思います。常勤か非常勤とかいうのは、どういう嘱託員制度になっているのでしょうか。
231 ◯総務部長(森 康則君)[ 305頁]
常勤と非常勤は、そこの業務の内容といいますか、それに応じて判断するべきものだと思いますが、諫早市の場合は、ほとんど嘱託の方は非常勤の採用といいますか、週30時間程度の内容でございます。
報酬につきましては、今、田添議員がおっしゃいましたように月12万円でございます。他市の状況を見ますと、常勤のところと非常勤のところといろいろあるようでございますが、常勤のところが約16万円から18万円ぐらい、これは40時間近くの勤務ですから、それを30時間に換算しますと大体近い数字になってくるのかと思っているところでございます。
232 ◯田添政継君[ 305頁]
非常勤嘱託職員として採用をされているということですが、現在、週4日の30時間になっておるわけですけど、常勤として採用すべきでは。
後で健康福祉部長にもう少し詳しく聞きたかったのですけど、非常に相談件数とか派遣件数とかがふえています。そういうことを考えたときに、諫早市もそろそろ正規の職員化とか常勤嘱託職員としての採用も検討していいのではないかというふうに思うのですが。市も新人職員研修なんかで手話研修を取り入れられています。しかし、なかなか一人前にならないと、手話を使えるようにはならないと、そういう意味で考えると、現在の手話通訳者が非常に専門職の高い特殊技術なのだろうというふうに思うのです。そこら辺を考えたときに、常勤嘱託員化とか正規の職員化とかいうのは検討すべきだというふうに思います。
今2名おられる方の勤続年数がわかりますか。
233 ◯総務部長(森 康則君)[ 305頁]
今おられる方の勤務年数は、1名の方が平成15年の4月ですから11年と10カ月ぐらいになります。もう一方が平成24年から入っておられますので2年10カ月になるところでございます。
234 ◯田添政継君[ 305頁]
12万円の雇用条件で11年間働いていらっしゃる。川口健康福祉部長、どう思われますか。
235
◯健康福祉部長(川口秀隆君)[ 305頁]
嘱託職員の場合、確かに1年ずつの任期になっております。そういうことで、次年度については本人の意向も聞きながらするわけですけども、本人の続ける意思があって、こういうふうに10年ぐらいになったものと思っております。
236 ◯田添政継君[ 305頁]
それはそのとおりだと思うのですけど、要するに、もう一つの視点は、聾唖者の方々に通訳をできる人が圧倒的に少ないです。私もちょっとはやりますけれど、なかなか本物にならずに、聾唖者の方からいつも怒られてばかりいるのですけれど、市の立場でいろいろ仕事をされることになると、10年近く経験が必要になると、5年ではだめなのだろうと思います。
手話通訳の資格で考えてみても、国家資格といったら5本の指に入るか入らないぐらいの人しかまだ有資格者はいないのです。そういう方々の非常に専門職の高い技術力を要する通訳者の人たちの処遇としては、諫早市の場合は、私は非常におくれていると思います。
昨年の3月議会だったと思うのですけど、手話言語法の制定を国に求める意見書が長崎県下で初めて議会全会一致で通りました。九州では2番目だったと思います。そういうことから考えたり、今、手話言語条例をつくるところ、あちこち自治体ができてきております。一昨年は国連の障害者権利条約の国内批准もありました。いろんな障害者基本法の改正とかで、手話は言語であると、私たち話せる人たちが日本語を自由に操っているように、聞こえない人や話せない人にとっては、手話は絶対不可欠のものだというふうに法律でも規定されたわけです。
昨年は、がんばらんば大会がありました。私もそこの場で、非常に不十分だったのですけれども手話通訳をさせていただきましたけれど、聾唖者の人たちは手話通訳者がいないと競技一つできない、圧倒的なコミュニケーション手段が制限を受けていらっしゃるわけです。
そういう意味では、災害時の対応とかで、確かに防災訓練とか、まちづくりでいろいろ防災のマップづくりとかを一生懸命されておりますけれども、非常に今大変な状況で、万一災害があったときには、東日本大震災もそうでありましたけれども、取り残されるのではないかということを非常に不安に思うわけです。
そういうことを考えると、基本的には正規の職員化を図って、24時間365日、聾唖者の人に対して手話が保障される、そういう社会が今求められているのではないかというふうに思っておりますので、そういう意味で、今、諫早市が置かれている嘱託職員としての手話通訳者の処遇の問題を含めて、ぜひ前向きの検討をしていただきたいと。
何か答弁をしたいように総務部長がされておりますので、どうぞ。
237 ◯総務部長(森 康則君)[ 306頁]
正規職員にあっては採用から退職まで長期に雇用するものでございまして、職員の資質向上とか組織としての能力向上を図るために、採用から同じ職場にずっと配属するということではなくて、一定期間での人事異動を繰り返すことにしております。そういった社会情勢の変化とか、福祉制度を初め各分野における制度の改正等が、最近多うございます。そういうことに対処するために、専門職という形で、今、障害福祉課のほうに2名勤務していただいているということですので、正規職員ではなかなか、専門職の嘱託員だからこそ、そこに配置できるのが今の状況ではないかと、今は思っているところでございます。
雇用の報酬といいますか、そういった分につきましては、他市にも常勤であったりとかいろんな処遇のことがありますので、そういったのをずっと調査をしながら、今後の研究課題かと思っているところでございます。
238 ◯田添政継君[ 306頁]
いつも市長の隣で手話通訳をされる方なんか、多いです。かなり原稿をいただいて、前の晩、1週間前ぐらいから、一生懸命練習をするというふうに聞いております。今、単価は1時間3,000円でしたか。(「3,000円です」と言う者あり)3,000円ですね。実際にされる時間は二、三時間かもしれませんけれど、準備に費やされる時間は物すごいものがあるというふうに思います。
ぜひ、市長としても、今の手話言語法のいろんな動きとかを含めて、この問題について、いろいろ手話サークルの皆さん方とも近くいろんな交流をされているというふうにも聞きますので、市長の思いを一言お伝え願えればと思います。
239 ◯市長(宮本明雄君)[ 306頁]
招かれれば、よくそういう総会とか懇親会もありますけれども、そういう場にはできるだけ出席をするようにいたしております。
通訳は、手話ももちろんそうでしょうけれども、外国語の通訳でも、その前にいかにその知識、行政用語が出てくるものですから、意味合いを理解しないとなかなか通訳ができないことがあります。日本語は特に難しいいろんな意味合いを持っている言葉で、同じ言葉でも全く違う意味合いを持っていたりしますので、そういう意味では、訓練や事前の準備がないと、なかなかうまく会話ができないということではないかと思っております。
普通の会話をするときには、そこまで気を使う必要はないのかもしれませんけれども、公式の場といいますかそういうところでは、訓練なり理解なり勉強なりをしていただいてその場に立つことになると思いますので、御労苦は、通訳という手話の部分は特にそういう意味では学習が必要なのではないかと思っております。
240 ◯田添政継君[ 306頁]
今回は盛りだくさんの質問事項を用意はしたのですけれども、非常に積み残してしまいました。私の時間配分が大変おかしかったのだろうと思いますけれども、次回に持ち越しまして……。はい、どうぞ。
241 ◯市長(宮本明雄君)[ 306頁]
諫早湾干拓の自治会の話のときに、全然御指名を受けませんで、自治会は任意の団体です。市と密接な関係にあることは事実です。そういった中ですけれども、今回の諫早湾の干拓にとってみれば、それは諫早湾干拓事業及び地域住民を守る会とかが、市とある意味目的が同じということもあって、そういう活動をされていての募金活動だと思いますし、私の家にも町のほうから募金のお願いが来ました。もちろん任意ですということは、はっきり書いてありましたので、そういう形での募金をされていると思いますし、諫早市議会におかれましても何回も開門の反対ですという決議をしていただいていることを申し上げたいと思います。
242 ◯議長(村川喜信君)[ 307頁]
しばらく休憩します。
午後4時31分 休憩
午後4時32分 再開
243 ◯議長(村川喜信君)[ 307頁]
次に、日程第2、議案第35号「諫早市国民健康保険条例の一部を改正する条例」を議題とし、提案理由につき、市当局の説明を求めます。
244
◯健康福祉部長(川口秀隆君)[ 307頁]
議案第35号「諫早市国民健康保険条例の一部を改正する条例」について御説明を申し上げます。
本案は、国民健康保険法施行令の一部改正に伴い、諫早市国民健康保険条例の一部を改正しようとするものでございます。
改正の内容につきましては、議案に添付をしております議案第35号資料、諫早市国民健康保険条例の一部を改正する条例の概要のほうをごらんください。
まず、1点目の国民健康保険料の基礎賦課額、後期高齢者支援金等賦課額及び介護納付金賦課額に係る賦課限度額の見直しについてでございます。
これは、基礎賦課額及び後期高齢者支援金等賦課額の上限をそれぞれ1万円ずつ引き上げまして、基礎賦課額につきましては52万円に、後期高齢者支援金等賦課額につきましては17万円に、介護納付金賦課額につきましては2万円引き上げまして16万円にしようとするものでございます。
次に、2点目の国民健康保険料の2割軽減及び5割軽減の対象となる世帯の軽減判定基準額の見直しについてでございます。
これは、保険料の均等割額と平等割額を2割、5割、7割軽減している制度のうち、2割と5割の軽減に係る所得の基準額を引き上げるもので、7割軽減に関しては変更がございません。
軽減判定を行う際に、基礎控除額に加えて算入する被保険者数と特定同一世帯所属者数に乗じる金額を、2割軽減につきましては2万円を引き上げ47万円に、5割軽減につきましては1万5,000円を引き上げ26万円にしようとするものでございます。
なお、3点目の施行期日につきましては、平成27年4月1日から施行しようとするものです。
以上で、議案第35号の説明を終わらせていただきます。よろしく御審議賜るようお願い申し上げます。
245 ◯議長(村川喜信君)[ 307頁]
これより、議案第35号に対する質疑に入ります。
246 ◯中野太陽君[ 307頁]
2点お尋ねします。
まず、今回のことで影響する人数がどれぐらいになるかと、増収になると思うのですがどれぐらい上がってくるのか、2点をお尋ねします。
247
◯健康福祉部長(川口秀隆君)[ 307頁]
賦課限度額が引き上げられることでの影響でございますけども、基礎賦課額について御説明しますけども、今まで51万円が限度額でございました。これに該当されている方が588世帯おられたわけですけども、今回52万円になることで561世帯になると、限度額が上がりますので、そういうような世帯になるということでございます。
後期高齢者支援金につきましては、今まで16万円で133世帯があったのですけども、今度17万円になりまして106世帯になると。
介護給付金賦課額では、14万円で319世帯だったのが、16万円になりますと233世帯になるということが、世帯数の変更でございます。
これによります増収には、全部で約1,245万円程度と試算をしているところでございます。
もう一つ、軽減判定基準額が今度上げられることで、結局、軽減を受ける方がふえるということでございます。これにつきましては、それぞれ軽減対象世帯というのが、2割軽減の方が11世帯ふえることになります。5割軽減では215世帯がふえることになります。これによりまして、保険料の軽減額といたしましては、合計で1,191万円ほどを見込んでいるところでございます。
248 ◯議長(村川喜信君)[ 307頁]
ほかにありませんか。
(「なし」と言う者あり)
249 ◯議長(村川喜信君)[ 307頁]
ほかになければ、これをもって議案第35号に対する質疑を終結いたします。
ただいま議題となっております議案第35号につきましては、お手元に配付しております委員会日程表のとおり、教育福祉委員会に審査を付託いたします。
以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。
次の本会議は3月23日午後1時から開きます。
本日はこれをもって散会いたします。
午後4時38分 散会
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